佐藤洋太、新たなスタート!!

　去る3月27日、後楽園ホールで"タイの英雄"スリヤン・ソールンビサイから2度のダウンを奪い、世界王座初挑戦でタイトル奪取を成し遂げた佐藤洋太が10日、都内・協栄ジムでWBC世界スーパーフライ級新王者として公開練習を行った。
　激戦から2週間が過ぎ、WBCから"緑のベルト"も届けられ、自身のベルトと共に佐藤は世界王者として現在の心境を語った。

　目の前に置かれたベルトを見つめ佐藤は「実感が湧きました。素直に嬉しいです(笑)。子供もベルト見て喜んでいたし、ベルトを抱いて寝ていました」と笑顔をみせた。
　世界王者として今後の予定を聞かれ「初防衛戦は会長が決めた相手と戦います。世界チャンピオン会の一員としては、5月に岩手の陸前高田にボランティアで訪れます。その時に母校の盛岡南高校で講演し、岩手県知事へ表敬訪問もさせて頂きます」と早くも多忙なスケジュールが決定している。

　どんな世界王者になりたいかと尋ねられ佐藤は「今までの概念にとらわれない面白いチャンピオンになりたい。新しい時代を築く世界チャンピオンを目指したい!!」と語り、世界ミニマム級王座統一戦に話題が及ぶと「ファン目線としては非常に楽しみですね。僕が世界を獲るためにスパーリングをしてくれた八重樫さんに頑張ってほしい!!気持ちとしては八重樫さんの負けるところは観たくない」と同郷の先輩世界王者にエールを送った。

　ここで初防衛戦ついて金平会長は「ネット等で対戦相手の噂が広がっていますが(笑)。もう少ししたら正式に発表します!!佐藤の防衛戦は内容が伴わないといけない。初防衛戦をクリアし、初めて世界チャンピオン。これから"王道"を歩ませる上で相応しい相手を選びます。ミニマム級で統一戦も実現するし、この流れを止めるつもりもない!!」と指名挑戦者のシルベスター・ロペス(比)や、WBA世界同級王者テーパリット・ゴーキャットジム(タイ)との対戦を匂わせる発言も。金平会長のコメントに佐藤は「ファンから"この2人が戦ったらどっちが強いんだろう?"と言われる選手と戦いたい。観ている観客が"ドキドキ"する戦いをしたい。ボクサーとして上を目指します!!」と並々ならぬ決意を明かした。

　公開練習に移った佐藤は、2週間振りの練習に「3分間ってこんなに長かったんだ〜!!」と苦笑いを浮かべるが、新井トレーナーとのミット打ちでは、佐藤の代名詞でもある鋭い右アッパーを突き刺していた。