[試合後談話]2026.4.3
ダウン応酬! 緑川創と加藤寿が後楽園ホールを揺らした!

OPBF東洋太平洋スーパーウェルター級タイトルマッチ、王者の緑川創(39=EBISU)対同級15位の加藤寿(40=熊谷コサカ)が3日、後楽園ホールで開催された「TREASURE BOXING PROMOTION 12」で行われた。
元キックボクシング世界王者として異色のキャリアを歩む緑川と、3度目のタイトル挑戦にすべてを懸けた加藤。互いにキャリアの集大成とも言える舞台で、リング上には技術だけでなく、これまで積み重ねてきた時間と覚悟が色濃くにじんだ。
会場を包んだのは、一瞬たりとも目が離せない緊張感と、観る者の感情を大きく揺さぶる熱量だった。
初回は、サウスポー加藤がサークリングするのに対し、緑川は圧をかけて様子見。2回、緑川が右で先制ダウンを奪う。加藤も4回以降に動きと左で対抗するが、5回に緑川が右フックで再びダウン奪取。しかし加藤が左カウンターで倒し返し、会場は大興奮! 中盤以降は緑川が打ち合いを制し、7回に連打から右で加藤をぐらつかせて、レフェリーストップに持ち込んだ。
初防衛戦に成功した緑川は、「久しぶりのサウスポーで、思っていたより懐が深くてやりづらかった。相手がボディを警戒していて、当たり始めたタイミングでダウンを奪われた。一番良くない場面だった」と、安堵の表情を浮かべながらも内容面には課題を挙げた。
防衛する限りは息子をリングに上げたい
続けて「サウスポーは好きじゃない。スパーリングを通して苦手意識はなくなったが、初防衛は一筋縄ではいかない。良い経験になった」と受け止め、「防衛する限りは、息子の路唯(ろい)をリングに上げたい」と父としての思いも口にした。
今後については「まずは日本、アジアと目の前の一番を獲りにいく。ただ、今日の内容じゃダメ。しっかり修正していきたい」と前を見据えた。最後は「まずはゆっくり休んで、路唯を遊びに連れていきたい」と表情を緩め、会見を締めた。
加山利治会長は「加藤選手の左を警戒していたが、いい角度でパンチをもらってしまった」と振り返りつつ、「最後は、攻めるべき場面で詰めて終わらせられたのは良かった」と評価。「しっかり休ませて次に繋げたい」と語った。
一方、3度目の挑戦を終えた加藤は「獲れなかったです。今回で最後と決めていたので」と静かに言葉を紡いだ。
ダウンを奪い返した場面については「感触はなかったが、効いてくれたのかと思った」と振り返り、「緑川選手は冷静で、セコンドの指示を聞きながら修正していた。上を見ている選手だと感じた」と相手を称えた。
さらに「自分はコツコツ攻めて、やりづらい展開にしたかったが、サイドに動けなかった。実力不足です」と受け止め、「完敗ならスッキリ辞められたかもしれない。けどもうチャンスは回ってこないと思う。この試合に懸けてきたので…」と胸中を明かした。
「まずはゆっくり休んでから考えたい」。その言葉に、すべてを出し切った男の重みがにじんでいた。
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