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[試合後会見]2012.2.14

和宇慶vs岩渕は7Rに決着

 チャンピオンカーニバル日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦が13日、後楽園ホールで行われた。
 鬼門の初防衛戦を迎えた王者・和宇慶勇二(ワタナベ)の前に立ちはだかったのは、タイトル初挑戦ながら昨年の最強後楽園で優勝&MVPを獲得し、スーパーライト級最強の呼び声が高い日本同級1位・岩渕真也(草加有沢)。
 序盤、岩渕は挑戦者らしく前に出て右フックを打ち込むが、同じく左の和宇慶が足を駆使して挑戦者にリズムを取らせず。攻めきれない岩渕に苛立ちが見えはじめる。しかし6R、ここまで身体を振られ左のマトを絞れずにいた岩渕が強引に前に出た。
試合後の両者
 右ボディ・左ストレートを浴びる和宇慶はバックステップで距離を取り、ジャブで勢いを止めにかかるが、岩渕はステップやモーションを変えて和宇慶の隙を誘う。そして7R、リズムに乗った岩渕のノーモーションのジャブ・ストレート、最後はロープに詰めての右フックが和宇慶の頭部を捉える。ここまで集中力を見せていた和宇慶は、この一発でキャンバスに沈み、立ち上がるも足元が定まらず無念の10カウント。7R1分32秒、岩渕がKO勝利で日本王座を奪取した。
和宇慶の控え室
 試合後、初防衛に失敗した和宇慶は「相手にパンチがあった。初めてぶっ倒された。俺が弱かった、スミマセン」と控え室で頭を下げていた。
拡大写真
 一方、新王者となった岩渕は「サウスポーに苦手意識(過去3戦3敗)があり、序盤はチャンピオンのカウンターを警戒しすぎて手数が減っていた。後半は変化をつけて揺さぶりチャンスを窺った。日本王座はひとつの目標だったので達成できて嬉しい」と笑顔で試合を振り返った。
新王者・岩渕の会見
 3年前、岩渕はバイクで乗用車と接触し、左膝後十字と右足親指靱帯断裂の大怪我を負った。ボクシング生命はおろか「人生が終った」と思ったそうだが、「このままじゃ終われない、身体が動く限りやってみよう」と決心し、リハビリと練習を重ね1年半後に復帰。現在も長距離を走ると膝が痛むそうだが、岩渕は「怪我と付き合いながらやっていく」と前向き。まずは防衛戦をクリアしてから、東洋、世界へ目を向けたいと話した。
喜びの草加有沢ジム陣営
 昨年は3度も王者が入れ変った日本スーパーライト級に、新王者・岩渕は安定政権を築くのか…。今後に注目したい。

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