アルセ、偉業達成なったか?!

○ホルヘ・アルセ(メキシコ)
　12回判定(3-0)
●アンキー・アンコタ(インドネシア)

　メキシコ人として初の5階級制覇を狙ってスーパーバンタム級王座を返上してバンタム級に落としたアルセ。WBOの後押しを得て、 昨年1月に対戦経験のあるアンコタとの王座決定戦に臨んだ。
　初戦で負傷判定勝ちながらワンサイドの内容で攻め勝っていたアルセは、今回も積極的なアタックを敢行した。3回にはアンコタの膝を揺らし、優位を印象づけた。途中でインドネシア人の反撃を受けるシーンもあったが、大勢に影響はなかった。終盤になるとアンコタは左構えにスイッチしてアルセの攻勢をかわそうとしたが、流れを変えることはできなかった。
　採点は118対110が二者、117対111が一者と大差がついていた。5月にスーパーバンタム級、11月にバンタム級と今年ふたつのタイトルを加えて偉業を達成したアルセは32歳。戦績は67戦59勝(45KO)6敗2分。またも引き立て役に甘んじたアンコタは31戦25勝(14KO)6敗。

　この日の前座ではIBF世界スーパーフライ級挑戦者決定戦が行われ、元王者のアルベルト・ロサス(メキシコ)がゾラニ・テテ(南ア)に2-0の判定勝ちを収めている。
　ロサスが積極的に仕掛け、サウスポーのテテが正確なパンチで迎撃するという展開だったが、ジャッジ二者が115対112でロサスを支持した。もうひとりは113対113のイーブンだった。
　返り咲きに望みをつないだ26歳のロサスは、これで42戦36勝(27KO)6敗。テテは17戦15勝(13KO)2敗。