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[試合後会見]2023.1.28

矢吹正道が南米の強敵と激突!

 前WBC(世界ボクシング評議会)ライトフライ級王者の矢吹正道(30=緑)が28日、名古屋国際会議場で開催された「GREEN Dream」のメインイベントで、IBF(国際ボクシング連盟)同級7位のロナルド・チャコン(31=ベネズエラ)と、IBF(国際ボクシング連盟)ライトフライ級次期挑戦者決定戦に臨んだ。

 矢吹は、南米から乗り込んできたチャコンを撃破することはできたのかーー。
矢吹正道(緑)がKO勝ち!
 矢吹が、3度のダウンを奪う完勝で挑戦権を獲得した。序盤は、シャープなジャブを繰り出す矢吹に対し、チャコンは左フック、右クロスで応戦。緊張感あふれる攻防が続いた。矢吹がポイントを取っているものの、油断できない展開が続いた。試合が動いたのは7回。矢吹はジャブで効かせると、右をフォローし先制のダウンをゲット。さらにパンチをまとめて倒した。8回も、左右をまとめて3度目のダウンを奪うと、左でじっくりとダメージを与え、11回に連打でフィニッシュした。
「ダメージが溜まっているのがわかった」
 南米の強豪を完膚なきまでに叩きのめした矢吹だが、試合後、左右の拳を痛めたことを明かした。「5〜6ラウンドに左小指を痛めて、打ち方を変えたら別の個所を痛めた。11ラウンドには右手甲を痛めたが、KOチャンスだったので行くしかないと思った」。「初回は相手の左フックにびっくりしたが、途中から見えていた。ジャブでダメージが溜まっているのがわかった」。チャコンが得意とする左フックを最後までもらわなかった。
世界王座奪還へ!
 今回の勝利で、次期挑戦者の権利を獲得した。矢吹は「IBFランキングは1位と2位が空いていて、自分は2位になる。1位の選手が先にチャンピオンに挑戦して、自分はその次になるのではないか。半年か1年は待つかもしれない」と語った。

 ライトフライ級2冠王者の寺地拳四朗(BMB)とのラバーマッチに話が及ぶと、「拳四朗選手には(3冠王座統一戦の)道がありますし、向こうに合わせる必要はない。自分がいけると思った時に戦いたい」と話した。

力石政法との兄弟世界王者へ

 松尾敏郎会長は「IBFに承認料を払っているので、次にでもチャンピオンに挑戦させたい。動向を見ながらチャンスを探っていく。年内に兄弟同時世界チャンピオンを狙わせたい」と青写真を描いた。
敗戦にショックを受けていた
 一方、肩を落としたチャコンの代わりにメミン・ラモストレーナーが取材に応じた。「ベネズエラから来たのに、わずか3日間しか調整する時間がなかった。これではベストコンディションが作れない。これはチャコンの実力ではない」と不満も漏らすと、「(矢吹は)普通の選手。ジャブも効かなかった」と最後まで強がった。
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