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[試合後会見]2022.10.25

桑原拓がマグラモにアタック!

 OPBF東洋太平洋フライ級タイトルマッチが25日、後楽園ホールで開催された「NTTフェニックスバトル93」のセミファイナルで行われ、王者のジーメル・マグラモ(28=比)と同級13位の桑原拓(27=大橋)が熱戦を繰り広げた。

 2度目の王座挑戦の桑原は、悲願のベルト奪取を果たしたのかーー。
桑原拓(大橋)が戴冠!
 桑原が最後まで集中力を切らさず、持ち前のスピードで押し切った。初回からリングを大きく使いながら、左のダブルのコンビネーションをヒット。マグラモのプレスを右アッパー、左ボディで迎え撃った。4回終了時の公開採点は、39-37×1、40-36×2でリード。劣勢のマグラモは、プレスを強めてボディ攻撃で反撃。失点した桑原だが、後半はさらにギアを上げてカウンターを決めると、テクニックで上回った。最大6ポイント差をつけた桑原が、新チャンピオンに輝いた。
「12ラウンド戦って自信につながった」
 2度目の挑戦でベルトを掴んだ桑原は「勝ててホッとした」と安堵の表情を浮かべた。重圧がかかった一戦をクリアして、とにかく一息ついたという感じだった。

 「右ストレート、左フックは手応えがあったが、相手がタフだった。もっとジャブで組み立てていきたかったが、パンチが固くて、なかなかできなかった」と、快勝にも満点と言うわけではなかったようだ。

「7〜8ラウンドは、相手の圧力に飲まれかけたが、松本さん(松本好二トレーナー)から『自分に負けるな』と激を飛ばしてもらい、大橋会長からも『ディフェンスをしっかりして』とアドバイスをもらい、立て直すことができた」とチームとしての勝利を強調した。
「世界のチャンスを作っていきたい」大橋会長
 大橋秀行会長は「7ラウンドにガス欠になって、これで終わりかなと思ったが、そこから盛り返した。成長を感じる」と期待に応えた桑原を称えた。「KO勝ちだったら、すぐに世界戦を考えていたが。今後は、機会を伺いながら世界のチャンスを作っていきたい」と話した。
世界を目指す!
 昨年7月、日本王者のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に挑むも、痛烈なKO負けを喫したが、悔しい思いを糧に栄冠を勝ち取った。世界ランカーのマグラモを撃破し、世界ランキング入りも確実だ。来年のさらなる飛躍に期待したい。

 12月13日(火)にバンタム級4団体統一戦に臨む井上尚弥(29=大橋)のスパーリングパートナーを務めるという桑原。1週間休み、ジムワークを再開する。
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