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[試合後会見]2022.10.25

帰ってきたイーグルアイ!

 元IBF(国際ボクシング連盟)スーパーバンタム級王者の岩佐亮佑(32=セレス)が25日、後楽園ホールで開催された「NTTフェニックスバトル93」のメインイベントに出場。62.0kg契約10回戦で、元WBO(世界ボクシング機構)フェザー級1位のゼネシス・カシミ・セルバニア(31=カシミ)と対戦した。

 元世界王者と世界挑戦経験のある実力者による一戦。前日計量でセルバニアがオーバーし、急きょ62.0s契約戦に変更になった。昨年4月の世界戦以来の、再起戦のリングに上がった岩佐に注目が集まった。
岩佐亮佑(セレス)が圧勝!
 サウスポー岩佐が、ジャブを突きながら距離を探ると、2回には左ボディストレートを好打。強弱をつけたコンビネーションを決めると、返しの右フックにも冷静に対応した。4回、岩佐は上下の打ち分けから左アッパーでダウンを演出。セルバニアに10カウントを聞かせた。
「直前の体重変更は怖かった」
 試合後、囲み取材に応じた岩佐は「久しぶりの後楽園ホールでの試合だったが(約4年2ヶ月ぶり)、見慣れた雰囲気で緊張はなかった。ただ、第一線で戦ってきた分、体重の大切さは誰よりも知っている。(前日に62.0s契約戦に変更)試合前に急きょ(契約体重が)変わって、怖さがあった」と試合前の胸の内を明かした。

 当初は、フェザー級(57.1s)で行われる予定だったが、相手陣営が体重を落とせないことを理由に、59sに変更を要望。さらに62sに変更となった。「現役でいる時間は、そう長くはない。試合を中止にする選択肢はなかった。気持ちは切れたかもしれないが、逃げずにリングに上がってくれたセルバニアに感謝している」。
「倒せて良い結果を出せた」
 「最初からボディを嫌がっているのがわかった。序盤は慎重に進めて、後半にギアを上げていくつもりだった。3ラウンドから強弱をつけてパンチを打てたし、結果的に倒せたので良かった」と、1年半ぶりの復帰戦に及第点を与えた。
「調整試合はさせない」小林昭司会長
 会見に同席した小林昭司会長は「本来ならフェザー級で戦う岩佐を見たかったが…。トップ選手は、試合に向けて気持ちを作るのが本当に難しい。現役時代、自分もそうだったのでよくわかる。しかし、厳しい状況から自分から戻ると言ってここまできた」と話すと、「一戦一戦が勝負。調整試合はさせるつもりはない。強い相手とのチャンスを作る」と、世界王者返り咲きを全力でサポートしていく。
岩佐亮佑に期待!
 今後の抱負を聞かれた岩佐は「ここから扉が開けば、全力でやっていきたい」と具体的には挙げず、悔いなく完全燃焼すると語った。試合前は、紆余曲折があったが"イーグルアイ"が帰ってきた! 2023年の活躍が楽しみだ。

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