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[電話取材]2022.8.26

柳井妃奈実「KOしか狙っていない」

 日本女子フライ級3位の柳井妃奈実(24=真正)は、9月1日(木)に後楽園ホールで、同級1位の晝田瑞希(26=三迫)と、空位の日本フライ級王座を争う。柳井は、アマチュア26戦20勝(7RSC)6敗の成績を残し、近畿大学ボクシング部で活躍。プロ転向わずか3戦目で、タイトル獲得のチャンスを掴んだ。

 拳を交える晝田は、アマチュア時代の先輩だ。対戦相手の名前を聞いて、最初は驚きを隠せなかったそうだが、初対決を喜んだ。
「いつか対戦すると思っていた」
 「晝田選手というよりか、晝田先輩、なんならあだ名の『ひるるん』と呼ぶくらい仲が良かった。大学は違うけど、強化合宿では同部屋で良くしてくれた。アマチュアでは階級が違ったので、対戦したことはなかったが、プロになってから同じ階級になったので、意識はしていた。『とうとう、この日が来たか!』という感じ」と決戦を心待ちにしていた。
「攻略の糸口は掴んでいる」
 「スタミナと馬力がある。ラウンドを重ねるごとに、どんどん(ペースを)上げてくる。リーチも長くて強い」と、晝田の印象を語ったが、「お互いにどんなタイプが苦手か話していたので、対策されると思うし、こっちも対策する。性格もわかっているので、そこを突いていく」と攻略に自信を示した。
「すべて奪い取る」
 デビュー戦は、動きに固さが見られたが、タイで行われた2戦目は、序盤からグイグイと攻め立てパワフルな攻撃でねじ伏せた。プロになり、「注目されたいのと、アマ時代より勝ちたい気待ちが強くなった」。

 派手なコスチュームと親しみのあるキャラクター、そして、元トップアマの実力を示している晝田に対し、「めちゃくちゃ(試合を)宣伝してくれ! と思っている。最後は私が全部かっさらう。そのイメージしかない」とあくまでも強気だ。
元世界王者の佐伯霞を追ってプロの道へ
 10歳上の従兄弟がボクシングをしていた影響で、中学1年で、アマチュアジムでボクシングを始めた。中学3年時に2歳上でその後、世界チャンピオンとなった佐伯霞(真正)の存在を知り、後を追うように佐伯と同じ大阪学芸高校に進学すると、全日本選手権を2連覇。

 その後、近畿大学へと進んだ。「佐伯先輩は、ずっと憧れの存在」。現在、結婚してボクシングから離れている佐伯からも、今回の試合を前にして激励の連絡が来たという。
「倒しにいく!」
 「パンチ力に自信がある」という柳井だが、「衝撃のあるパンチは、試合でまだ出せていない」と、次戦で本領を発揮するつもりだ。「この試合は潰し合い。鳥肌が立つような試合を見せる」と、初の後楽園ホールでインパクトを残す気は満々。

 「やっと注目される日が来た。KOしか狙っていない。『晝田選手が負ける。ではなくて、まさかのKO負け』を見せて、『柳井って何者だ!?』とアピールする」と存在感を示す。

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