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[試合後会見]2022.3.6

山中竜也が1332日ぶりに帰って来た!

 元WBO(世界ボクシング機構)ミニマム級王者の山中竜也(26=真正)が6日、神戸市中央体育館で開催された「REAL SPIRITS.78」のメインイベントに出場。ライトフライ級6回戦で須藤大介(26=三迫)と対戦した。

 山中がリングに上がるのは、2018年7月のビック・サルダール(比国)との世界戦以来のこと。山中は、サルダール戦後に硬膜下血腫と診断され、日本ボクシングコミッション(JBC)のルールに従い23歳で引退。引退後は、大阪市内でおにぎり屋を営んでいたが、リングへの思いは断ち切れず復帰を模索した。昨年12月、日本ボクシングコミッション(JBC)は、頭蓋内出血と診断された選手のライセンス失効としてきた規定の変更を発表し、条件を満たした選手の申請を認めることを発表した。

 約3年7ヶ月ぶりの山中の仕上がりに視線が注がれた。試合後の両者の感想を届ける。
山中竜也(真正)が復活!
 山中が元世界王者の力を示した! 初回から山中が左を軸に組み立てると、右カウンターでダウンを先取。再開後、果敢に前に出た須藤だが、山中は左ボディ、左右アッパーと多彩なコンビネーションでペースを維持。着実にダメージを与えると5回に左右をまとめて試合を終わらせた。山中がサルダール戦で戦った神戸市立中央体育館のリングで見事に復活した。
「次戦はさらにスピードを上げていきたい」
 試合後に囲み取材に応じた山中は「試合前に長谷川さん(長谷川穂積氏)に『スパーリングでは良くても、試合はやってみないとわからない。自分自身であまりハードルを上げ過ぎないように』と言われたが、初回にジャブを打ってみて『こういうことか』と思った。長谷川さんのアドバイスが大きかった。もっとスピードを上げたかったが、足が動かなかった」とブランクの影響があったことを明かした。

 それでも「ダウンを奪った右ストレートは会長と練習してきたパンチで自然と出た。試合前はプレッシャーがあったが楽しむことができた」と語った。
婚約者の足立綾子さんと
 「練習してきたことを試す余裕はなかった」と話した山中は、「減量やリカバリーは今までで一番良かった。次戦は、試合で発揮できるようにしていきたい」と快勝にも満足することはなかった。

次戦は8回戦を予定

 山下正人会長によると、次戦は8回戦での試合予定。目標を聞かれた山中は「一戦一戦勝っていき、世界王者を目指す」とライトフライ級での世界2階級制覇を目標に掲げた。

 会見後には婚約者の足立綾子さんが勝利を祝福し笑顔を見せた。関西の人気ボクサーがリングに帰って来た! 今後の活躍に期待が高まる。
「連打がすごかった」
  一方、最後まで粘りを見せるも敗れた須藤は「角度をつけた連打がすさまじかった。ダウンした右は見えなかった。パワーよりもスピードとキレがあった。山中選手は強かった」と肩を落とした。

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