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[試合後会見]2022.2.5

新王者決定! 日本バンタム級が動いた!

 日本バンタム級王座決定戦が5日、後楽園ホールで開催された「第609回ダイナミックグローブ」のメインイベントで行われ、同級1位の澤田京介(33=JB SPORTS)と同級2位の大嶋剣心(26=帝拳)が激突した。

 昨年1月に鈴木悠介(三迫→引退)がベルトを返上して以来、約1年1ヶ月にわたり新チャンピオンが決まらない異常事態に見舞われていた日本バンタム級王座がついに動いた!
澤田京介(JB SPORTS)が新王者!
 澤田が悲願のタイトル獲得に成功した。試合が動いたのは2回。大嶋はワンツーで腰を沈めさせてチャンスを作るが、澤田は負けじと打ち返すと、左フックでぐらつかせて連打でロープダウンを奪った。3回、澤田は偶然のバッティングで右側頭部をカット。4回、大嶋は右アッパー、ワンツーを決めてポイントを挽回。次第に澤田の傷が深くなってきた。5回開始早々に3度目のドクターチェックがあり、試合はストップ。負傷判定の末、澤田の手が挙がった。
2度目の挑戦で獲得
 2度目の挑戦でついにベルトを巻いた澤田は「やっと自分の手にベルトが来た。信じられない気持ち。本当にうれしい」と感無量の表情を見せた。

 3ラウンドに偶然のバッティングでカットしたとき、前回の試合で初回にダウンを奪いながら2回負傷引き分けとなった苦い経験が頭をよぎったという。4ラウンドが終了すると試合が成立するが、その前に試合を止められると負傷ドローだった。澤田は「とにかく試合を止めないでほしいという思いで戦った。ただ、(負傷引き分けの可能性もあったが)逃げないで打ち合いたかった」と3〜4ラウンドにかけてのギリギリの攻防を振り返った。

 デビューからコンビを組む山田武士代表は「(途中で止められる可能性があるので)4ラウンドは絶対にポイントを取ってこいと激を飛ばした」と勝負の分かれ目となった4ラウンドについて話した。
JB SPORTS3人目の日本王者誕生
 森川常次会長は「頭をカットした時に『澤田はタイトルに縁がないのかな』とも思ったが、勝ってくれて本当に嬉しい。そして、何度もタイトルマッチをし、その度にチケットを買ってくれたお客さんが喜んでくれたのがなにより」と、安堵の表情を浮かべた。

 今後は、チャンピオンとして挑戦者を迎え撃つ立場になった澤田は「防衛を重ねていき、実力を証明していく。そして、さらに上を目指していきたい」とようやく動き出したバンタム級を引っ張っていく。
 この試合を観戦した同級3位の堤聖也(26=角海老宝石)は、電話取材で「不完全燃焼の試合だったなと思う。序盤は、お互いに効かせて気持ちを感じた試合だった。(澤田選手が)頭をカットした時は『また負傷引き分けになるのではないか』と不安な気持ちで見ていた。剣心は中盤から後半にかけて組み立てたかったと思うが、澤田選手がカットしたことで焦ってしまったと思う」と感想を語った。

 堤は今春に指名挑戦者として澤田に挑戦する予定だ。「自分も澤田選手も好戦的なので打ち合いになると思う。後手にならずに、相手の頭に気をつけて戦いたい。自分のボクシングをしたら問題なく勝てる」と王座獲得に自信を示した。
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