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[世界戦発表会見]2022.1.24

矢吹正道vs寺地拳四朗のリマッチが決定!

 真正ボクシングジムは24日、新大阪ワシントンプラザホテルで記者会見を開き、WBC(世界ボクシング評議会)ライトフライ級タイトルマッチ、王者の矢吹正道(29=緑)対同級1位の寺地拳四朗(29=BMB)戦を発表した。試合は、3月19日(土)に京都市体育館で開催される「THE REAL FIGHT」で行われる。

 両者は、昨年9月に対戦しボクシング史に残る大激戦の末、矢吹が10回TKO勝ちで世界初挑戦で戴冠。拳四朗は8度防衛した王座を陥落した。

再び拳を交える!

 試合後、拳四朗陣営が9ラウンドに右目上をカットして流血したことを捉え、直前に故意のバッティングがあったのではないかとして、JBC(日本ボクシングコミッション)に質問状を送り(JBCから「故意とは認定できない」との趣旨の回答があった)、ネット上などでも矢吹による故意のバッティングではという声が上がり注目されていた。

 昨年10月にWBCから9ラウンドのバッティングと、約4年間に渡り拳四朗がチャンピオンだった功績を踏まえて、直接再戦の命令が出され合意に至った。
「勝負の鍵はスタミナ」
 初防衛戦で再び拳四朗と拳を交える矢吹は「相手は自分より総合力が高い選手。前回同様、チャレンジャー精神で戦ってしっかり防衛するだけ」と言うと、「意外にタフでスタミナがあったが、それ以外は想定していた通りだった。1つ2つ戦術を変えてくると思うので対応していく。後半勝負になるのでスタミナが鍵になる」と激戦を覚悟していた。再戦に向けて走り込みを強化し、体力アップを図っている。
「引き出しを増やしていく」
 一方、王座奪還を目指す拳四朗は「こうしてすぐに再戦させてもらえて運がある。このチャンスを掴んでチャンピオンに返り咲きたい」と話すと、「負ける試合ではなかった。(矢吹選手は)一発はあるが、いつも通りの戦い方をしたら絶対に勝てる相手。前回はジャッジにポイントを取ってもらえなかったので、手数を増やして明確にポイントを取れるボクシングをする。しっかりと決着をつけたい」と前王者のプライドをのぞかせた。 
「先のことは考えない」
 会見後に囲み取材に応じた矢吹は「ダイレクトリマッチになって最初は『?』だったが会見で(拳四朗選手に)会ってスイッチが入った。決着はついているが、この日に向けて戦うだけ。前回は死に物狂いだったが、『ぶっ殺してやろう』というワクワク感と『強いので負けるかもしれない』という不安が入り混じっている」と素直な心境を明かした。

会見でスイッチが入った

 続けて「相手は手数を出してくる以上、こっちにもチャンスがある。一度戦ってお互いに弱い部分はわかっている。前回も難しい試合だったが、今回も神風が吹くような試合をする」と初防衛に自信を示した。

 現在、ボクシング1本の生活だが「嫁から一軒家を買ってほしいと言われている。この試合を勝ってもっと生活を良くしていきたい」とチャンピオンとしてさらに向上心を高めていた。
「地元で倒してベルトを奪い返す」
 拳四朗は、8度防衛した王座から陥落し、具志堅用高氏が持つ世界王座13回連続防衛という日本人最多記録の更新の夢が途絶えた。一度はグローブを吊るして寿司職人の専門学校に行くか、もしくは知人の焼き肉屋で働くことも考えたという。それでも「チャンピオンじゃなくなって徐々に悔しさがこみ上げてきた。このままでは終われない」と再起を決意。矢吹へのリベンジを誓った。

このままでは終われない

 前戦と同じく地元京都での世界戦に「同じ環境で試合ができるのでありがたい。ここで勝てばドラマになる。勝ってお客さんを感動させたい。KOするのがベスト」と雪辱に闘志を燃やした。
名勝負を期待!
 立場を入れ替えてのダイレクトリマッチとなる。発表会見での2人のテンションも前回とは少し違ったように感じた。「自分のボクシングをしたら絶対に負けない」と終始、強気のコメントを残した拳四朗に対し、「この会見でスイッチが入った」と王者として迎え撃つ覚悟を示した矢吹。

 前回の激闘から半年後に行われる因縁のリマッチ。京都で再び名勝負が繰り広げられそうだ。

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