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[試合後談話]2021.7.24

神戸の陣! 真正ジムの新鋭が魅せた!

 真正ジム主催の「REAL SPIRITS.74」が24日、神戸市中央体育館で行われた。メインイベント、スーパーフライ級8回戦では大橋哲朗(22=真正)と日本スーパーフライ級14位の青山功(32=セレス)が対戦した。

 自主興行のメインイベンターを務めた大橋が、ランキング返り咲きを果たしたのか。それとも22戦目で初めて関西のリングに上がった青山がランカーの力を示したのか――。
大橋哲朗(真正)がランカーを撃破
 サウスポー大橋がサイドに回り込んでワンツーで顔を弾くが、青山もボディにパンチを集めて対抗。しかし、大橋はテンポの良い攻撃でポイントをピックアップしていった。動きを止めたい青山は左ボディを突き刺すが、大橋は手数を増やしてペースを渡さず。大橋が大差判定勝ちした。
「試合をしてくれた青山選手に感謝したい」
 連敗を脱出した大橋は「前回の久高戦(久高寛之=仲里)で負けてから会長と『伸び伸びとしたボクシングを取り戻そう』と話した。満足はしたくないが、少しはできたと思う」と試合を振り返ると、「今年の真正ジムは全勝(大橋の試合まで13戦全勝(8KO))できているので自分も、という思いがあった。2回連続でメインイベントを任されたのにも関わらず負けていたので、今回こそは結果を出したいとプレッシャーがあった。勝ててホッとしている」と重圧を乗り越えての勝利に安堵の表情を浮かべた。
同門の穴口一輝(21)とともに勝利
 日本ランキング返り咲きを濃厚とした大橋だが「チャンピオンになるのが一番。さらに上を目指して勝っていくだけ」とここで満足するつもりはない。

 2019年10月に空位の日本ユース王座をかけて激闘を繰り広げた日本スーパーフライ級13位の高山涼深(ワタナベ)は、3日前の7月21日にインパクトのある勝利を飾った。
 試合前にSNSでやり取りをしたことを明かした大橋は「あの試合(高山戦)は自分にとって思いれのある試合。追いつけるように頑張っていく」と飛躍を誓った。
穴口一輝(真正)が豪快KO
 第3試合54.0s契約6回戦では、アマチュア2冠の穴口一輝(21=真正)が高田篤志(24=J中津)を相手にデビュー戦に臨んだ。

 サウスポー同士の一戦は、初回から穴口がステップを刻みながら上下のコンビネーションを決めてペースを掌握。高田の前進を距離で外すと、3回に左ストレートでダウンを先取。再開後、再び左ストレートでキャンバスに沈めた。
「ディフェンスで魅せる!」
 顔に傷ひとつなく取材に応じた穴口だが「試合前も不安と怖さで泣いてしまった。試合中もあまり内容を覚えていない」と意外な心境を口にした。しかし、「アマチュアのグローブと違い、(プロで使用する)8オンスのグローブは当たった時の感触がまったく違う」と、プロのリングの感想を話した。

 穴口は、高校時代に2冠を達成すると芦屋大学ボクシング部ではリーグ戦に出場し活躍した。アマチュアでは76戦68勝8敗の成績を残し、東京五輪予選で敗れたのを機に3年で中退しプロ入りを決意した。

 バンタム級を主戦場にしていくという穴口は「すぐにチャンピオンになるとかではなく、一戦一戦勝っていく」と具体的な目標は掲げず、着実にキャリアを重ねていくつもりだ。

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