興毅&清水、Wタイトル決定

　会見では、まず清水が3度目の世界挑戦に向け今の心境を語った。「日本での世界戦開催が難しい状況で、こうして決定したことを嬉しく思います。前回の内藤戦は悔しい思いをした。ボクシング人生をかけて挑みます」と、決意のコメント。本来のフライ級から、1階級上のスーパーフライ級での挑戦に不安はないかと尋ねられ、清水は「試合の実績はないが、ライトフライでもスーパーフライでも戦える準備はしてきた。問題はありません」と、階級をあげての世界挑戦にも自信を窺わせた。
　王者カサレスの印象には「スウィッチしたり、カウンターも上手い。試合巧者で、老獪な選手だと思う。これから作戦を立てます」と王者を評し、最後に「本当に感謝しています。それに武道館で戦えることは光栄。このチャンスを何がなんでも掴みます」とタイトル奪取を宣言した。

　続けて、メインを務める興毅が、清水の世界戦決定に祝辞を送った。「なかなか清水選手の世界戦が決まらなかったが、やっと発表になって良かった。俺の相手もメキシコ人で、カサレスもメキシカン。"日本VSメキシコ"のイメージかな。清水選手には良い試合をして勝ってもらいたい。お互い頑張りましょう」とタイトル奪取を後押し。そして「ここで清水選手に勝ってもらい、年末に大毅とやっても良いと思う。大毅は1位だし。次に繋がる試合になると思う」と、早くも防衛プランを提案した。
　そして今日、フィリピン合宿に飛び立つ興毅は、練習内容を明かした。「スパーが中心。実戦のカンを養い、戦い慣れし、戦う身体を作ってくる。自分のボクシングを上げて帰ってくる」と戦闘モードに切り替え、2度目の防衛戦に向け「これからもっと大会を盛り上げたい。しっかりと練習し、会場に来てくれたお客さんにとって最高の1日にしたい」と、決意を語った。

　日本フライ級を代表する清水の参戦により、日本武道館は興毅が語る通り"日本VSメキシコ"の様相を呈してきた。果たして興毅は、挑戦者デビッド・デラ・モーラを下し、2度目の王座防衛を成すのか。そして清水は、王者ウーゴ・カサレスを下し、3度目の正直となる世界初戴冠に成功するのか…。