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[前日計量]2021.3.10

武居由樹がついにベールを脱ぐ!

 元K-1世界スーパーバンタム級王者の武居由樹(24=大橋)のボクシング転向初戦の前日計量が10日、東京大田区蒲田総合病院で行われ、対戦相手の高井一憲(34=中日)と計量に臨んだ。
 両者は、明日の11日に後楽園ホールで開催される「フェニックスバトル.76」セミファイナル54.5kg契約6回戦で激突する。
 K-1でトップファイターに上り詰めた武居は、名門・大橋ジムに入門し、元世界3階級制覇王者の八重樫東氏とコンビを組み頂点を目指す。武居は八重樫氏とリモート取材に応じて決戦に向けて意気込みを口にした。
「期待に応えたい」
 100gアンダーの54.4sで秤を降りた武居は「55s以下の体重で試合をするのは久しぶりだが、しっかりと落ちて体調が良い。やっとデビューできるのでワクワクしている」と笑顔を見せた。
 元K-1王者のボクシングデビュー戦にチケットは即日完売し、非常に注目度が高い。後楽園ホールのリングに上がるのは、約5年ぶりだという武居は「期待されているのを感じている。結果で返したい」とインパクトのある勝利を目指す。注目の一戦に重圧がかかるところだが、画面越しにリラックスしている表情がうかがえた。
八重樫東トレーナー
 八重樫氏は「明日は、自分がこれまで見たことがない動きを見せてくれるのではないかと楽しみにしている。試合での動きを見て、これからの戦い方を選定していく」と話すと、「今後に向けて、できれば課題を見せてくれた方がいい」とあえて圧勝は望まなかった。

 東日本大震災から明日でちょうど10年目を迎える。同じ年の2011年10月に世界王者に就いた八重樫氏は「武居が3月11日にデビューするのは何か意味があると思う。見ている人に元気や勇気を与える選手になってほしい」と愛弟子に期待を寄せた。
「しっかりと勝つ」
 試合に向けての意気込みを聞かれた武居は「ボクシングデビュー戦らしく、若々しい試合を見せる。これまで応援してくれた人たちのためにもしっかりと勝ちます」と言葉に力を込めた。
「負ける気はない」
 一方、明日が17戦目のリングの高井も100gアンダーの54.4sを測定した。電話取材に応じた高井は「相手は注目されている選手だが、負ける気はない。これまでも強い相手と戦ってきた。自分にとってチャンスなので噛みつきにいく。チャンスをくれた会長の期待に応えたい」と静かに闘志を燃やした。

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