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[前日計量]2020.11.24

世界ランカー田中教仁が新鋭と激突!

 WBC(世界ボクシング評議会)ミニマム級11位の田中教仁(35=三迫)と高田勇仁(22=ライオンズ)が24日、都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で前日計量とPCR検査に臨んだ。
田中は、明日の24日に後楽園ホールで開催される「GENKOTSU.8」のメインイベント、ミニマム級8回戦で対戦する。
 田中は今年3月にWBA世界ミニマム級王者のノックアウトCPフレッシュマート(30=タイ)に挑んだが判定負けを喫した。リモートでの取材に応じた田中は「復活の第一歩となる試合なのでしっかりと勝ちます」と意気込んだ。
世界戦の経験を活かす
 タイでの世界初挑戦を終えた直後は「万全のコンディションで負けたので引退することも少し頭をよぎった」と言うが、「世界ランキングがあるのだから、またチャンスを待ちたい」と再起を決意。1週間後にはロードワークを始め、家の前でシャドーボクシングを開始した。緊急事態宣言が出たため、しばらくジムワークを再開することはできなかったが6月からジムでの練習を再開した。
 「こんなに早く試合が決まるとは思っていなかったし、良いタイミングで決まった」と言うと、「相手は好戦的でテクニックがある。3〜4年前に一度スパーリングをしたことがあるが、その時とは違うと思っている」と気を引き締めている。
存在感を示す
 世界戦を経てステップワークと距離感の修正に取り組んできた田中は「被弾を減らして、フルマークの判定勝ちが理想。何があるのかわからないのがボクシング。世界の舞台で戦った経験を生かしたい」と必勝宣言した。
 現在、9名のチャンピオンが在籍している三迫ジムに所属している田中は「大いに刺激を受けている。元日本王者で世界戦で負けた自分はすぐに忘れられてしまう。存在感を示さないといけない」と言葉に力を込めた。
世界ランカーに挑む高田勇仁(ライオンズ)
 一方、電話取材に応じた高田は「日本ランカーにもなっていない自分が世界ランカーと戦えることはうれしい反面、緊張している」と気持ちを包み隠さず話したが「せっかくきたチャンスなのでモノにしたい」と意気込んだ。
 今年8月には日本ミニマム級3位の佐宗緋月(25=T&T)と対戦。序盤にダウンを奪ったが後半に追いつかれ引き分けで惜しくも日本ランク入りを逃した。「詰め切れなかったのとダウンを奪った後にもっと冷静にタイミングを外しながら打てばよかった」と悔やんだが、「初めての日本ランカーとの対戦でも、体力面でも問題なく戦えた」と自信をつけたようだ。
 勝てばライオンズジムとしては植田龍太郎氏以来、約31年ぶりの世界ランカー誕生となる。高田は「全力を尽くして倒しにいく」とアップセットを狙う。

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