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[試合後会見]2020.10.9

36歳小久保聡の運命は!?

 10月26日(月)の誕生日で37歳になりボクサーの定年を迎える小久保聡(36=三迫)が9日、後楽園ホールで開催された「ゴールデンチャイルド.128」セミファイナル、スーパーフライ級8回戦に出場。日本スーパーフライ級8位の藤井貴博(31=金子)と拳を交えた。
 現役続行するためには日本ランカーに勝つことが条件の小久保は、ボクシングを続けることができたのか――。
藤井貴博(金子)が競り勝った
 サウスポー同士の対決は、ジリジリと距離を詰める小久保に対し、藤井が左ストレートで迎え撃つ形でスタート。小久保はしつこく前進してロープを背負わせると細かい連打でスタミナを削った。7回、藤井は右フックでグラつかせると連打で攻勢。小久保もこのピンチをしのぐと最後まで果敢に打ち合った。採点は割れたが藤井に軍配が上がった。惜しくも敗れた小久保はランキング入りを逃した。
ボクシングをやってきて良かった
 小久保はこの試合を最後にリングを去ることになりそうだ。試合後に囲み取材に応じた小久保は、「練習でやってきたことは出せたと思う。ポイントを取っていると思って手数が少なくなってしまった。倒すつもりで攻めないといけない。ボクシングはそう甘くはないですね」と気丈に話したが、「ボクシングをやってきてよかった。でも、やっぱり悔しいですね」と涙を流した。
加藤健太トレーナーと記念撮影
 4回戦時代は1勝7敗3分で現WBO世界フライ級3位の中谷潤人(M・T)に敗れた時はグローブを吊るすことも考えたという。しかし、連敗を脱出するとコツコツと勝ち星を重ねてA級入りを果たし、一時はランキングにも名を連ねた。
 高校で国語の教師をしている小久保は「生徒に良い結果を報告することはできなかったが、頑張ったことを伝えたい」と胸を張った。
 決して器用なタイプではなかったが、努力で少しずつ強さと自信を手に入れて勝ち上がっていった小久保の雄姿に拍手を送りたい。

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