米国ボクシングが5月まで中止の危機!?井上戦はどうなる?

　米国・ジョージア州アトランタにあるCDC(アメリカ疾病管理予防センター)は16日(日本時間17日)、新型コロナウイルス感染拡大の予防策として、今後8週間、5月10日までは50人以上が集まるイベントの開催を中止するべきと提言した。これを受けて、MGMリゾート・インターナショナルは、17日(日本時間18日)から新型コロナウイルスの感染被害が広まる可能性のあるラスベガスのカジノ・ホテル施設の営業とイベントを一時見合わせることを発表した。このため、MGMでは4月25(日本時間26日)に井上尚弥(26=大橋)とジョンリエル・カシメロ(29=フィリピン)によるバンタム級世界3団体統一戦が予定されていたが、観客を動員してのイベント開催は事実上、中止となった。

　米国で井上とプロモート契約を結んでいるトップランク社は、井上対カシメロ戦を無観客試合として行うことを模索中で、会場候補地としてラスベガスにあるトップランク社所有の練習施設、または総合格闘技団体UFCのイベント会場が上がっていた。

　しかし、CDCは50人以内でイベントを開催することを求めているため、選手やセコンド、審判団に試合役員、そこにテレビ局関係者などを加えると無観客戦でも開催するのは厳しい。米プロモート最大手のトップランク社の決断に注目が集まる。

　ネバダ州によるイベント禁止指定日明けとなる3月28日に、同州にあるラスベガスのパーク・シアターで復帰戦が予定されている元WBC(世界ボクシング評議会)バンタム級王者ルイス・ネリ(25=メキシコ)とWBCスーパーバンタム級10位アーロン・アラメダ(26=メキシコ)によるWBC世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦も中止、または延期の可能性が色濃くなってきた。こちらも、この試合を主催するPBC(プレミアム・ボクシング・チャンピオンズ)からの正式発表が待たれる。