田中教仁が鬼門のタイで世界初挑戦

　前日本ミニマム級チャンピオンでWBA(世界ボクシング協会)同級10位の田中教仁(35=三迫)が3日、タイ・ナコンサワンで王者のノックアウト・CPフレッシュマート(29=タイ)に挑戦した。日本人男子選手のタイにおける世界戦は25戦24敗1分と一度も勝利しておらず、田中が勝てば歴史的勝利となる。
　気温35℃、完全アウェーのなか、田中はベルトを奪うことができたのか――。

　ベルト奪取に闘志を燃やす田中だったが、王者ノックアウトのテクニックが上回った。初回、田中はジャブをヒットし幸先の良いスタートを切ったが、ノックアウトはボディにコツコツと当てていくと3回に左フックでダウンを演出。その後も距離を詰めて細かいパンチでポイントを加点した。後半、逆転を狙う田中は巻き返しを図ったが決定打を打ち込むことができなかった。12度目の防衛に成功したノックアウトは21戦全勝(7KO)、一方世界王座に手が届かなかった田中は27戦19勝(10KO)8敗とした。
　日本人男子選手のタイでの世界戦は25敗1分けとなり初勝利は先に持ち越された。