ワイルダーvsヒューリーが因縁のヘビー級リマッチ!

　今年最初のビッグマッチとなったWBC(世界ボクシング評議会)ヘビー級タイトルマッチ。王者デオンタイ・ワイルダー(34=米)と元世界同級統一王者でWBC同級1位タイソン・ヒューリー(31=英)が22日(日本時間23日)、米国ネバダ州ラスベガスMGMグランド・ガーデン・アリーナで約1年3ヶ月ぶりに激突した。
　規格外の破壊力を持つワイルダーとテクニシャンのヒューリーがお互いのプライドを懸けて真っ向からぶつかり合った。2018年12月の初戦は三者三様の引き分けとなった一戦。完全決着はついたのか――。

　前戦から8kg増量したヒューリーが体重差とワイルダー対策を発揮しヘビー級の頂点に立った。初回からヒューリーが伸びのある左をヒットしペースを掌握。3回、ヒューリーはプレスをかけてワンツーでダウンを先取。立ち上がったワイルダーだったが足元がふらついた。流れを変えたいワイルダーだが、ダメージの蓄積で動きが鈍い。そして迎えた7回、ヒューリーはジリジリと距離を詰めるとワンツーから連打でリマッチに決着をつけた。

　ベルトをボクシング発祥の地・英国へ持ち帰ったヒューリーは「神のおかげで栄光を掴むことができた。相手はハートが強くてまさしく戦士だった。またチャンピオンになるでしょう」と喜びに浸るとリング上で得意の美声を聴かせ超満員の会場を盛り上げた。
　一方、11度目の防衛に失敗し44戦目で初黒星を喫したワイルダーは「言い訳をするつもりはない。セコンドが続けさせてくれなかった。もっと強くなってリングに戻ってくる。イベントを支えてくれた人たちに感謝する」と気丈に話した。