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[公開練習]2019.4.23

船井龍一「すべてをかけて打ち合う」

 IBF(国際ボクシング連盟)スーパーフライ級1位の船井龍一(33=ワタナベ)が23日、都内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。船井は5月4日(日本時間5日)に米国カリフォルニア州ストックトンで王者のジェルウィン・アンカハス(27=比)に挑戦する。練習前に会見を行った船井は、「世界王者は特別な存在。おそらく年齢的にもそんなにチャンスは来ないと思うのでこの一戦にすべてをかける」と固い決意を示した。
※試合は5日午前11時からWOWOWメンバーズオンデマンドで先行ライブ配信され、6日午後9時からWOWOWライブで放送される。
練習前の会見
 キャリア15年目で念願の世界戦を迎える船井は、「昨年11月に挑戦権を手にして今年中には世界戦ができるのかなと思っていたが、すぐにチャンスがきた。モチベーションが上がったし気合いも入る」と夢の舞台に目を輝かせた。
 会見に同席した高橋智明トレーナーは、「サウスポー相手だと左ガードが下がるので徹底して修正させている。元々パンチ力はあるので伸ばしている」と話し、「相手はオールマイティーで穴が少ないが、前戦の試合映像を見たら、打ち合いになったら結構パンチをもらっていたので前に出れば当たる。打撃戦覚悟でいかせる」とタフファイトになると予想した。
集中力を切らさずに戦う
 6度防衛中の安定王者の印象を聞かれた船井は、「センスがあってアグレッシブでカウンターを打つことができる、バランスの取れた選手」と評価。その上で「相手のパンチを恐れず前に出る」と真っ向勝負で挑む。
 勝てば新元号最初の世界王者となる船井は、「すごく意識しているが勝てばついてくるものなので世界チャンピオンになることに集中する」とビッグチャンスに闘志を燃やした。
米国の時差は不安だが開き直る
 船井はこれが初の世界戦で初めての米国での試合となるが、「初めてのこと尽くしなので吹っ切れている。考えても仕方がないのでドンと構えて試合に臨みたい」と開き直って戦うと強調した。
スパーリングは合計150ラウンドを消化
 会見後には同門で今年3月にデビュー戦を勝利したアマチュア出身のサウスポー川畑嗣穂(かわばたしすい)との3ラウンドのマスボクシングを披露。高橋トレーナーの「左ガードに気をつけて」という指示が飛ぶなか、相手の左にノーモーションの右を合わせると、手数を増やす川畑にプレスをかけて対抗。左ボディからワンツーをヒットした。3回には左のダブルのコンビネーションから右ボディを突き刺した。
 初めて手を合わせた川畑は、「ノーモーションの右のリズムが独特でほかの選手とテンポが違う。伸びがあり試合だったら効かされていた」と語り、「弱点を見つけるのが上手くて自分の癖を見抜いて突かれてしまった」と世界1位の強さに舌を巻いた。
残りウェイトは4kg
 その後のミット打ちではワンツー連打から右ボディを繰り出すと、徹底したボディ打ちを見せて絶好調をアピールした。船井は今週木曜日にスパーリングを打ち上げて28日(日)に決戦地の米国に出発する。

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