元OPBF2階級制覇王者の日高和彦氏がジム開設

　2000年代に活躍した元OPBF東洋太平洋ウェルター級、スーパーウェルター級王者の日高和彦氏(40)を覚えているだろうか。ファンを楽しませることを第一に考えたド派手な入場と、ワイルドなボクシングスタイルで人気を博した。その日高氏が会長を務める、プロ非加盟の「RAB」ボクシングジムが4月8日に東京・高田馬場駅近くにオープンした。

■RAB BOXING GYM
東京都新宿区高田馬場4-1-4桧峯ビル地下1F
JR高田馬場駅戸山口から徒歩3分
TEL.03-6887-0898
営業時間10:00〜22:00 第2・4月曜定休
https://www.ds-gym.com

　日高氏は1996年に都城レオスポーツジムでデビューし、新日本木村ジム時代の2005年にOPBFウェルター級王座を獲得。2007年には現OPBF・WBOアジアパシフィック・ミドル級王者の野中悠樹(井岡弘樹)と空位のスーパーウェルター級王座を争い、判定勝ちで2冠を達成した。3度目の防衛戦で野中と再戦し、負傷判定負けで王座を失ったが、3年のブランクを経て野口ジムに移籍し再起。2013年11月の試合を最後に引退を決意した。戦績は39戦32勝(23KO)7敗。

　元々は日高氏と同時期に野口ジムでマネージャーを務めていた武井利昭氏が同地で主宰していたフィットネスジムだが、今回、日高氏のパーソナルジムと合体し、赤と黒を基調に大幅リニューアルする運びとなった。
　名称のRABはレジスタンストレーニング(筋トレ)のR、エアロビクストレーニング(有酸素運動)のA、そしてベースキャンプのBを組み合わせたもの。コースはボクシング、フィットネス、ダイエットと様々。本気で試合をしたい方からダイエットメインの方も、日高会長と武井氏が責任を持って指導する。

　日高会長は現役時代から体について勉強し、これまで何人もダイエットを成功させてきたとのこと。「僕はここにくる人を強くしようとは思っていません。上手くしようと考えている。冴えないおじちゃんが、めちゃくちゃカッコいいシャドーをしたら凄いでしょ」。日高会長のモットーはただひとつ"カッコよく楽しく"だ。

　「人によって喜びのポイントは違うと思いますが、僕はそこをくすぐるのが得意。どんな人でもやる気にさせ痩せさせてみせます」。一人ひとりが満足する結果を得られるよう、食事のアドバイスからマンツーマンで指導してくれるのも健康に特化したこのジムの売りのようだ。

　今後のプロ加盟の意思を聞くと「武井はいずれやりたくなると言うんですが、僕はまったく考えていません」とキッパリ。それでも本格的にボクシングをしたい会員もいるそうで、7月にはスパーリング大会を開く予定。「数年後にはRABジムを3店舗に増やしたい」。新たな挑戦をスタートさせた日高会長の夢は膨らむ。