今週末の海外注目試合

　今週の海外注目試合は23日(日本時間24日)に米英墨で開催される3試合をピックアップする。まずは英国・ロンドンのO2アリーナで行われる、IBO(国際ボクシング機構)スーパーミドル級王座決定戦のマイナー世界タイトル戦。前IBF(国際ボクシング連盟)スーパーミドル級王者ジェームス・デゲール(英国)vs元WBA(世界ボクシング協会)ミドル級暫定王者クリス・ユーバンクJrの元世界王者対決。
　また、米国・ミネソタ州ミネアポリスではWBC(世界ボクシング評議会)スーパーミドル級王座決定戦、元WBC世界同級王者アンソニー・ディレル(米国)vsWBC同級2位アヴニ・イルディリム(トルコ)が行われる。そしてメキシコ・バハ・カリフォルニア州ティファナでも元世界王者対決、ブランドン・リオス(米国)vsウンベルト・ソト(メキシコ)が決まっている。

　米国のボクシング興行「PBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)」が英国に進出することでも注目された元世界王者対決。デゲールは昨年9月にライトヘビー級での調整試合を3回KO勝利で飾り、世界王座奪還を狙う。対するユーバンクJrは昨年9月にサウジアラビアで開催された「WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)」のアンダーカードで再起戦を勝利している。英国のストリーミング・サービス会社ITV・BOXとPBCが組み、第3の勢力として英国では注目のイベントとなった。

　WBC世界スーパーミドル級1位のディレルは15年4月にバドゥ・ジャック(スウェーデン)に奪われたWBC同級タイトル戦から5連勝。約4年をかけて自身が保持していたWBC同級タイトルへの再挑戦が決まった。対する世界初挑戦のトルコ人、イルディリムはこれまでドイツを主戦場にWBCの地域タイトルを数多くこなしてきた27歳でこれが米国初登場でもある。プロモーターはPBC興行を取り仕切るウォリアーズ・ボクシング、中継は米国ケーブル局のFOXスポーツ1が行う。

　メキシカン同士の元世界王者対決、リオスvsソト戦はタイトルこそかけられていないが両選手とも好戦的なスタイルだけに同国では試合発表以来、ファンに期待をされてきた。リオスは昨年2月にダニー・ガルシア(米国)敗れた後、同年11月にサウル"カネロ"アルバレス(メキシコ)の兄であるラモン・アルバレス(メキシコ)を9回TKO勝利で下し再起。対するソトは15年10月にアントニオ・オロスゴ(メキシコ)に敗れて以降、16年10月に1年ぶりにカムバック戦でKO勝利。その後、試合から遠ざかっていたが昨年5月に再び戻り2連続TKO勝利となり、同年8月の判定勝利でこの試合に繋げた。試合は英国のマッチルーム・ボクシングUSAとストリーミング・サービスのDAZNが、メキシコのサンフェル・プロモーションズと組み、初のメキシコでのプロモートとなった。