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[試合後会見]2019.1.12

空位の王座を手にしたのは…

 日本スーパーバンタム級王座決定戦、同級1位の中川麦茶(30=角海老宝石)対同級2位の田村亮一(31=JBスポーツ)が12日、後楽園ホールで開催された「DANGAN220」のメインイベントで行われた。試合は序盤から田村がペースを上げてワンツーを好打した。
田村が新チャンピオン
 田村がジリジリと距離を潰して右を叩きつければ、中川は右アッパーで応戦。しかし、田村の馬力が上回るとワンツーで後退させ顔を弾いた。前半終了時の公開採点は48-47、49-46、50-45と田村がリードした。リズムを掴んだ田村は後半になっても手数を落とさずワンツー連打で攻勢。その後も圧力をかけてワンツーをヒットしポイントを加点した。中川も懸命にパンチを返すが田村の勢いを止めることができなかった。田村が大差判定で新チャンピオンに就いた。
相性的に良かった
 2度目の挑戦で王座に輝いた田村は、「相手のアッパーはくると思っていたので怖くはなかった。初回から自分の距離で戦えたので力まずに上下にワンツーを打つこと心掛けた」と冷静に試合を振り返った。続けて、「1年半で2回もタイトルマッチができるこの環境に感謝したい。スタミナも精神面もこのジムで鍛えてもらった。JBスポーツジムでチャンピオンになれたことがうれしい」とジムの関係者に感謝の気持ちを言葉にした。 
 田村を指導する山田武士代表は、「相手が動いてくるのか接近戦でくるのか分らなかったが、どっちつかずだったのでこちらから仕掛けて潰せばよいと思った」と笑みを浮かべると、会見に同席した森川常次会長は、「相手があんなに打たれ強いと思わなかったが、上手く戦ってくれた。自分は『集中して』くらいしか指示を出さなかった」と福島学以来19年ぶりのチャンピオン誕生を喜んだ。
淡々と試合を振り返った
 一方、最終10回に盛り返すも決め手に欠けた中川は、「田村選手の細かいテクニックを感じた。ラストの攻撃を要所で出していかないと。5連打、6連打ともっとまとめられたらよかった。とにかく見栄えが悪かった」と反省を口にした。続けて「効いたパンチはなかったが、これだけポイントを離されていたら今日のところは完敗」と潔く負けを認め、「叶うなら」と再戦を希望した。
久我勇作(ワタナベ)
 この試合を観戦した元日本同級王者で同級3位の久我勇作(ワタナベ)は、「お互いの距離がどうなのかなと思いながら見ていたが、初回から田村選手の距離になった。(田村選手は)ゾンビ感が増しましたね。次に戦う可能性が高いので初めて対戦するつもりで前回以上に気合いを入れたい」とコメントし王座奪還を誓った。
採点表

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