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[一夜明け会見]2018.12.31

井上拓真「早く暫定を取りたい」

 兄弟同時世界王者の夢を成し遂げたWBC(世界ボクシング評議会)バンタム級暫定王者の井上拓真(23大橋=)が31日、横浜市内の所属ジムで一夜明け会見を開き、昨夜の激闘を振り返った。
接近戦を課題に挙げた
 バッティングの影響で右目下にあざを作ってジムに現れた井上。緑のベルトを肩にかけて会見に臨むと、「小さい頃からの夢を叶えることができてホッとしている」と安堵の表情を見せた。昨日の同級2位ペッチCPフレッシュマート(タサーナ・サンパッタン/25=タイ)戦の試合映像を見た井上は、「前半は相手のボクシングに付き合ってしまったが、中盤以降はセコンドのアドバイスを聞いて足を使ってポイントアウトできたことは収穫。強敵と戦ってきた経験を活かし、試合中に作戦を切り替えることができた」と振り返った。
大橋ジム4人目の世界王者誕生
 大橋秀行会長は、「試合内容も良かったと思っている。とにかく勝ってくれてうれしい。大橋ジムとしても4人目の世界王者誕生で自分が所属していたヨネクラジムの5人の世界王者にあと1人まできました。感謝の気持ちでいっぱいです」と話すと井上親子とガッチリ握手をかわした。
48戦全勝のペッチに完勝した
 父でありトレーナーの真吾氏は、「結果は良かったが、課題は早く修正していかないといけない。ひとつひとつが中途半端なので、克服して拓真の武器にさせていく。次の正規王者に勝って本当の喜びが来ると思う」と先を見据えたコメントを残すと、井上も「これは仮の王座なので、早く正規のチャンピオンになりたい」と抱負を口にした。
次戦もサウスポーとの対戦
 次戦は1月19日に米国ラスベガスで開催されるWBC世界バンタム級正規王座決定戦、同級1位のナルディーヌ・ウーバリ(フランス)対同級3位のルーシー・ワーレン(米)の勝者との王座統一戦が予定されている。大橋会長によると、現地での観戦の予定はないとのことで、「4〜5月頃にできれば」と希望した。
ここから新たなスタート!
 今夜は、親戚一同で会食するという井上。テレビでのボクシング観戦の予定はないと話した。真吾トレーナーによると今回は体のダメージがあるため、しばらくは休養させるとのこと。兄・尚弥(25)と兄弟世界王者になった井上家は、2019年は拓真が正規王者、尚弥がWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)を優勝し3団体統一王者を目指すという目標がある。バンタム級のベルトをすべて大橋ジム、そして井上家に持ち帰るべくさらに走り続ける!

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