今週の海外注目試合

　今週の海外注目試合は米国で行われる2つの世界スーパーミドル級タイトルマッチをピックアップ。WBA(世界ボクシング協会)スーパー&WBC(世界ボクシング評議会)ミドル級統一王者のサウル"カネロ"アルバレス(メキシコ)が、15日(日本時間16日)米国・ニューヨークのマディソン・スクウェア・ガーデン(MSG)で、WBA世界スーパーミドル級王者ロッキー・フィルディング(英国)の持つ同級タイトルに挑戦し、3階級制覇に挑む。その前日となる14日(日本時間15日)には米国・テキサス州コーパス・クリスティでWBO(世界ボクシング機構)スーパーミドル級タイトルマッチが開催。王者ヒルベルト・ラミレス(メキシコ)がWBO同級1位のジェシー ハート(米国)との再戦でV5戦を目指す。

　今年9月に前世界ミドル級統一王者ゲンナディ・ゴロフキン(カザフスタン)に挑んだ世紀のリマッチ。アルバレスは微妙ながら小差の2-0の判定勝利で王座奪取を果たした。その後、先週ラストのボクシング放送が行われたプレミアムケーブルTV局「HBO」との契約を終えていたアルバレスは、有料ストリーミング配信サービス「DAZN」と超大型契約を結んだ。スポーツ界過去最大の最低保証となる5年11試合、総額約3億6500万ドル(約410億円)を獲得。その第1戦目として開催されるのがこのスーパーミドル級に階級を上げて挑む3階級制覇挑戦となった。

　王者のフィルディングは今年7月に敵地ドイツで王者タイロン・ツェーゲ (ドイツ)を5回TKOで敗り新王者となり、ビッグネームのアルバレスを相手に初防衛戦となった。ニューヨーク、MSGに初見参となるアルバレスは、常々このボクシングのメッカでの試合を希望していた。2戦連続海外での世界戦となった王者フィルディングも、この米国デビュー戦を歓迎している。当日はIBF(国際ボクシング連盟)スーパーフェザー級王者テビン・ファーマー(米国)が初防衛戦から2ヶ月を待たずに、同級13位のフランシスコ・フォンセカ(コスタリカ)を迎えて2度目の防衛戦を行う。

　昨年9月、ラミレスはV2戦で当時無敗だったハートの挑戦を受け、ダウンを奪っての判定勝利を収めている。その後、防衛テープを4にまで伸ばし、指名挑戦者となったハートとリマッチで5度目の防衛戦を迎える。ハートはラミレスへの挑戦失敗後、3連続KO勝利で指名挑戦者として再び挑戦のチャンスに繋げた。王者の返り討ちか?それとも挑戦者のリベンジかーー。当日はプロモーターをトップランク社、ストーリーミングサービス「ESPN+」が行う。