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[試合後会見]2018.10.11

壮絶な打撃戦にホールが揺れた!

 OPBF東洋太平洋Sライト級王者の内藤律樹(27=E&Jカシアス)が11日、後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインで同級14位の永田大士(28=三迫)を迎えて2度目の防衛戦に臨んだ。スパーリングで幾度か手を合わせ、手の内がわかっている両者の対戦。内藤が王者の力を見せてベルトを守ったのか? それとも、14戦目で初のタイトル挑戦の永田が波乱を起こしたのか――。
内藤が辛勝した
 サウスポー同士の一戦は、挑戦者の永田がジャブでプレスをかけると、左ストレートを好打し上々のスタート。後手に回った内藤だが、3回からジャブを軸に立て直すと、左フックを叩きつけてポイントを挽回。4回終了時は3者ともに38-38とイーブンとなった。中盤は、内藤の有効打が勝りペースを握るが、8回に永田の左を浴びてふらついた。8回終了時は77-75×1、76-76×2で内藤がわずかにリードを死守。採点の難しいラウンドを重ねる中、10回に永田は左ストレートをドンピシャで決めてダウンを奪う。永田はここがチャンスとロープに詰めて連打で襲いかかるが、内藤は必死のディフェンスでしのぐと、11回に接近戦から右ボディ、左右のアッパーで盛り返す。最後のラウンドは一歩も引かない打撃戦を見せたが、内藤のパンチの見栄えが上回った。採点は割れたが内藤が2度目の防衛に成功した。
自分に課題を与えて成長していく
 終盤にポイントを連取しベルトを守った内藤は、「序盤でスピードもパンチもないと余裕が生まれてしまい、防御している時間が長く見栄えが悪かった。何もできなくて悔しい」と厳しい表情。ダウンは足が揃ったところにもらったので効いていないと主張した内藤は、「倒されてから印象が悪いと思ったので気持ちを出して打ち合った」と振り返り、「永田選手はこれまでの相手で一番気持ちが強かった。今日は運だけがあった。勝って次につながっただけ」と最後までトーンは上がらなかった。
すごく悔しいと永田
 一方、ダウンを奪いながらあと一歩のところで勝利を逃した永田は控室で号泣。三迫貴志会長に、「10回に倒し切らないといけなかったが、初めての挑戦で立派だよ、よくやった」と労いの言葉をかけられると、しっかりを顔を上げて会見に応じた。「スタミナは大丈夫だったが、11回に対応してしようと動きを止めてしまった。自分の気持ちがあと少し足りなかった」と唇を噛んだ。
 会見に同席した加藤健太トレーナーは、「ジャブを当ててクロスを打っていく作戦だった。11ラウンドがすべてです」と挽回された11回の攻防を悔やんだ。
採点表

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