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[公開練習]2018.10.2

パヤノ「彼にとって難しい試合になる」

 元WBA(世界ボクシング協会)バンタム級スーパー王者のファン・カルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)が2日、都内のジムで報道陣に練習を公開した。パヤノは10月7日(日)に横浜アリーナで開催されるWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)準々決勝に出場し、WBA世界同級王者の井上尚弥(大橋)に挑戦する。決戦まで1週間を切ったパヤノは「グレートなチャンピオンと拳を交えることができて光栄。彼はハードパンチャーだが、下のクラスから上がってきた選手。私はナチュラルなバンタム級だ」と語った。
左:ヘルマン・カイセドトレーナー
 来日3日目のパヤノは時差ボケもなく、ウェイトは残り2.5kgと順調そのもの。チャンピオン井上の試合は、前回マクドネル戦の一試合だけを見たという。井上の印象を「世界王者になる資質を持った最高の選手」とその実力を評価。その上で、「相手はサウスポーとの試合がまだ2戦目。今度の試合は彼にとって難しいものになるだろう」と自信を口にした。
21戦20勝(9KO)1敗
 パヤノは、ボクシングイベントに参加したことをきっかけに6歳からボクシングを始めると、アマチュアでは528戦493勝35敗(自己申告)、アテネ、北京五輪2大会出場(いずれも2回戦で敗退)の実績を残し、2010年8月にプロデビュー。2014年9月にアンセルモ・モレノ(パナマ)に挑戦し、6回負傷判定勝ちで王座を獲得した。このベルトは、初防衛戦で対戦したラウシェー・ワーレン(米)との再戦で判定負けで失った。ワーレン後は3連勝と復調の兆しを見せている。
親友のディスティノが激励
 会見には、パヤノと12〜14歳の間、ともに汗を流した日本Sライト級9位のディスティノ・ジャパン(ドミニカ共和国/ピューマ渡久地)が激励に訪れた。ディスティノは「パヤノはスピードがあり、足の使い方に長けている。何事にも真面目に取り組む選手で調整が上手い」と話し、井上に挑む親友の勝利を疑わなかった。
ミット打ち、サンドバッグ打ちはしなかった
 会見後の練習ではバンデージは巻かず、シャドーボクシングとパンチングボール、柔軟体操と手の内を見せずに終了した。軽めの調整だったがバランスの良さを感じさせた。
 練習を見た井上真吾トレーナーは、「今日の練習だと何とも言えないが、流したシャドーボクシングでも基本がしっかりしていて落ち着いているのがわかった」と話した。
好戦的で良い試合になるとパヤノ
 同じく練習を見た大橋秀行会長は、「体幹が強そう。シャドーを見ていてもキャリアがあると感じる。ただ、映像で見たイメージと一緒で、やってきたことは間違いない。体重もしっかり落としてくると思う。前に出てくるだろうから面白い試合になる」とパヤノを警戒するも、対策に自信を深めた。

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