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[公開練習]2018.9.28

井上尚弥はチャレンジャーの気持ちで臨む

 WBA(世界ボクシング協会)バンタム級王者の井上尚弥(大橋)が、28日に横浜市内の所属ジムで報道陣に練習を公開した。井上は10月7日(日)に横浜アリーナで開催される「FUJI BOXING」で、元WBA世界同級スーパー王者のファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)とWBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)準々決勝に臨む。タイトル初防衛戦となる井上だが、「ベルトを守る気持ちはない。WBSSにチャレンジする気持ちが強い」と意気込んだ。
WBSSバンタム級初戦となる
 会見の冒頭、井上は「いよいよという気持ち。自分が望んでいた大会なので誇りを持って全力で臨むだけ」と語り、世界中が注目するイベントに胸を躍らせると、「自分のやれることができれば他のライバルにもアピールできる」と自信を示した。
 会見に同席した大橋秀行会長は「相手はアマチュアキャリアがあり、戦績以上にパンチ力がある。きれいなスタイルの中にラフな攻撃を仕掛けてくる、見た目以上にやりずらさがある」と元王者の実力を警戒。「いつも通り戦えば問題ないが、ボクシングは何が起こるかわからないので気を引き締めていきたい」と話した。
サウスポーは得意
 2014年12月のオマール・ナルバエス(アルゼンチン)戦以来となるサウスポーとの対戦になるが、「見えない角度からくる左アッパー、ロングパンチに気をつけたい」。「距離感さえしっかり掴めたら問題なくクリアできる」と勝利を確信していた。
鉄壁のディフェンスを見せた
 会見後には元日体大ボクシング部でワタナベジムからデビューする川畑嗣穂(かわばたしすい)と3ラウンドの軽めのスパーリングを披露。相手のジャブを軽やかなステップでかわすとジャブをヒットさせ、2回には右を合わせて連打で攻勢。この日は思い切り打ち込まず、距離感を確かめながらディフェンスに時間を費やした。これからはスパーリングは行わず体重調整に努める。
完璧な仕上がり
 その後の太田光亮トレーナーとのミット打ちでは、ジャブから力強いワンツーを打ち込むと、太田トレーナーがプロテクターをつけてからは鋭い踏み込みから強烈な左ボディ、右ボディアッパーを突き刺し絶好調をアピールした。
決戦まで残り10日
 練習後に囲み取材に応じた井上は、パヤノについて「キャリアとテクニックのある相手で油断できない」と評価。その上で「これまで以上に練習で追い込んだ。仕上がりの良さはマクドネル戦以上」。 「サウスポーの方がやりやすい。早くペースを握れると思う」と拳を握った。

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