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[一夜明け会見]2018.9.25

田中恒成が今後を語る

 WBA世界ライト級王者のワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に並ぶ世界最速12戦目で3階級制覇を達成したWBO(世界ボクシング機構)フライ級新王者の田中恒成(畑中)が25日、名古屋市内ので会見を開いた。田中は24日に名古屋・武田テバオーシャンアリーナで王者の木村翔(青木)に挑戦し、判定勝ちでベルトを巻いた。目の腫れを隠すためサングラス姿で会場に現れた田中は、「良い試合だったが課題なり悪いところも出た。感動したと言ってもらえてうれしい。木村選手と拳を交えることができて良かった」と日本ボクシング史に残る大激闘を振り返ると、今後の目標についても語った。
階級の壁は感じなかった
 昨日の映像を見た田中は「あれだけ打ち合ったが、最後までスタミナが切れず気持ちが持続できた。最初から接近戦をする覚悟ができていた」と収穫と口にしたが、「気持ちの勝負の中でもテクニカルな部分をもう少し出したかった」と課題を挙げるのも忘れなかった。
カウンターは感覚的に狙った
 勝敗のポイントのひとつとなる2ラウンドに決めた左フックについて、「試合を進めていく上でカウンターを狙いやすいなと感じた。セコンドからの指示はなかったが2〜3ラウンドに出した」と説明した。
ビッグマッチに期待!
 今後について「そう遠くない将来、階級を上げることになると思う。それまで負けないようこの階級で防衛し続ける」と王者としての使命を果たしつつ、体の成長に合わせて階級を上げてねいく考えを示した。
 さらに盛り上がりを見せた日本人対決に「昨日試合したばかりなので、今日の時点では考えられない」と木村との再戦には今のところは消極的な姿勢。昨年末、タイミングが合わず消滅した前WBAスーパー・IBF世界Lフライ級王者の田口良一(ワタナベ)との対戦に「あの時とはシチュエーションが違うから同じようにはならないと思うが」と前置きした上で、「田口選手が戦う気持ちがあるなら自分はやりたい」と前向きであると語った。
夢は実現させる
 会見にはWBC世界ユースフライ級王者の畑中建人(20)も出席した。畑中は「そんなに欲しいベルトではないと思っていたが、獲るとうれしい」と白い歯を見せた。しかし、ここは通過点だと語った畑中は「あくまでも目標は世界チャンピオン。もっと強くなり恒成君と2人で世界タイトルマッチがしたい」とさらなる高みを目指していく。
 畑中清詞会長は「(建人は)詰めが甘い。まだまだ経験不足。毎日の心構えで成長していくと思う」と長男の出来に辛口採点。「親子鷹での世界王者誕生、そして恒成との世界タイトルマッチへの実現へ向けて私も精進していく。必ず成し遂げます!」と熱く語った。
これからの2人に注目!
 田中の試合感想を求められた畑中会長は、「木村選手はメンタルとスタミナが強い選手なので、恒成は距離を取って戦うと思われていたが、強いメンタルで戦わないと押し切られてしまうと思った。恒成のメンタルがすごかった。良い試合だった」と快挙達成を称えた。
 気になる次戦だが「予定は未定。大晦日に試合をすると思われているが、まずはメディカルチェックが先決」とコメント。会見後の囲み取材に応じた畑中会長は「全国放送なら大晦日に試合をさせたいが、こだわりはない」と話した。相手は白紙だがV1戦は王座統一戦の可能性もあると明言した。

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