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[帰国会見]2018.7.30

木村翔「外国で活躍する時代が来ている」

 「アウェイだけどホームって感じだったかな」。サングラスを取った“中国の英雄”は、腫れた目で今回の遠征についてそんな表現をした。7月27日、中国・青島で行われたWBO世界フライ級タイトルマッチで同級4位のフローイラン・サルダール(29=フィリピン)を9回TKOで破り、2度目の防衛に成功した王者・木村翔(29=青木)が、29日の晩、名古屋経由で羽田空港に到着。同級1位で対戦実現を待望してきた田中恒成(23=畑中)とのドリームマッチを含め、今後についての抱負を語った。
青島国信体育館
 国営放送(CCTV)が生中継する異例の大一番とはいえ、急きょ正式決定した開催地は青島の大会場。プロモーションには時間が少なく、観客も多くはなかったが、国営放送の生中継は、木村の今後にさらなる好機をもらたらすと、中国のジャーナリストたちは口をそろえている。何より、試合内容が予想以上によかった。
試合に向かう直前のファンサービス
 「アウェーの洗礼」や「嫌がらせ」ではないが、現地のボクシング会場における木村には写真撮影を頼まれないタイミングが皆無に等しかった。試合当日も約100個のグローブにサインを頼まれ、木村はすべて応じた。
「こうしたファンサービスがいつか自分に返ってくると思えばありがたいことです」(木村)
試合後の木村に声を掛ける機を伺う田中
 帰国便の経由先は名古屋であったが、名古屋を拠点に異彩を放つWBO世界2階級制覇王者、田中の陣営と何らかの接点を持ったわけではないという。
 しかし対戦の現実味は日に日に増し続けている。田中について木村は「技術力とスピードのに秀でた素晴らしい選手。だけどスタミナには僕も絶対に自信があるし、逃げも隠れもしないスタンスでいたい」とプライドをのぞかせた。
新王者・伊藤も祝福した木村
 帰路の途中、インターネット上のニュースを通じて、伊藤雅雪(27=伴流)がWBO世界スーパーフェザー級王座を海外で奪取したことも知ったという木村。「日本人が外国で活躍できる時代が来ている」と、中国での活動にも引き続き意欲的だが、「一番ファイトマネーが一番高い舞台に行く。それがプロ」ともポリシーを語り、小休止を入れてすぐに練習を再開したいと早くも燃えていた。

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