岡山総社で注目のフライ級戦

    日本ライトフライ級4位のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)が8日、岡山県総社市のサントピア岡山総社で開催された「桃太郎ファイトボクシング」で16年度フライ級新人王西軍代表の矢吹正道(緑)を迎えてフライ級8回戦に臨んだ。KO率の高い両者は開始から危険な距離でパンチを交換した。

    試合は、開始直後の阿久井のワンツーが勝負を決めた。1ラウンド、両者は距離をはかり静かな立ち上がりを見せたが、阿久井の放ったワンツーで矢吹が膝を揺らした。矢吹は強引に打って出るが、ダメージは残り、ガードが下がる。そこを冷静に突いた阿久井は矢吹をロープに詰めるとラッシュを仕掛けレフェリーストップを呼び込んだ。注目の高かった好カードの結果は阿久井の鮮烈なTKOであっけなく決着がついた。

    試合後大勢のファンと写真に収まった阿久井は「矢吹選手のパンチは強いと聞いていたので、どれ程のものなのか、警戒していたのですが、自分に良いのが当たったので、決めに行きました。フライ級での挑戦を決めたので正直勝ててホッとしています。これからも頑張りますので応援よろしくお願いします」と、喜びを語った。

    守安竜也会長は「KOで終わってよかったです。でもね、試合を組むのが大変なんですよ。今回も30人近く断られていますし。10月にも岡山で試合を予定していますが、時間が空きすぎるので、夏頃にはもう1試合したい。これから試合を頑張って組みます」と、笑顔でマッチメイクの苦労を語った。

    移籍初戦を飾れなかった矢吹は「何が何だかわからないうちに終わってしまいました。あんまり覚えていません」と、あっという間の出来事に茫然とした状態でうなだれた。