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[原功コラム]2018.3.7

1秒で3000万円稼いだマイク・タイソン!

 まずは、ヘビー級史上最年少の20歳で世界王者に駆け上ったマイク・タイソン(米)とファイトマネーの話から始めよう。タイソンはボクサーとして数々の記録を残したが、手にした試合報酬も半端ではなかった。その点でも3度、世界記録を更新している。
ヘビー級ツートップ!
 最初は1988年1月のマイケル・スピンクス(米)戦だ。現在の米国大統領、ドナルド・トランプ氏の「トランプ・プラザ」が1100万ドル(14億3000万円 ※当時の為替レート 1ドル≒130円)のサイトフィー(誘致料)を提示して米国ニュージャージー州アトランティックシティで開催した試合である。そういった意味でも歴史的な一戦といっていいだろう。全盛期にあったタイソンは1回1分31秒KO勝ちを収めている。この試合でタイソンに保証された報酬は2200万ドル(約28億6000万円)だった。1秒あたりの単価は3000万円を超える。スピンクスも1350万ドル(約17億5500万円)を手にしている。こちらの1秒単価も1900万円超という計算になる。余談だが、この試合が行われたアトランティックシティの週末のカジノの売上は通常の約3倍になったといわれている。地域にもたらした経済効果も絶大だったことが分かる。
 8年後の96年11月、タイソンは長年のライバルでもあったイベンダー・ホリフィールド(米)を相手に防衛戦を行ったが、このときのファイトマネーはタイソンが3000万ドル(当時のレートで約33億円)、挑戦者のホリフィールドにも1200万ドル(約13億2000万円)が最低保証された。戦前は5対1でタイソン有利とみられていたが、ホリフィールドが11回TKOで激闘を制している。
 このふたりは7ヵ月後の97年6月、初戦と同じラスベガスのMGMグランドガーデン・アリーナで拳を交える。「耳噛み事件」として知られる試合だ。その際のファイトマネーがすごかった。

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