地元・愛媛が逆転で総合V

　愛媛・松前体育館で今月5日から行われてきた第72回国民体育大会『愛顔(えがお)つなぐえひめ国体』・ボクシング競技は9日に閉幕。総合優勝は逆転で愛媛となった。途中までは埼玉が有力だったが、最終日の第1試合女子フライ級の決勝戦で並木月海(埼玉=自衛隊体育学校)が和田まどか(福井=福井県体育協会)にキャリア初黒星を喫した時点で、愛媛に逆転優勝のチャンスが出ていた。

　チーム優勝のために絶対となったのはこの国体のために他県から招いた嶋田亨と高橋諒の優勝だった。準決勝で2連覇中の林田翔太(和歌山=和歌山県庁)を破った嶋田は北浦龍馬(長崎=東京農業大学)と激しく攻防を繰り広げで殊勲の勝利。

　ミドル級でも高橋が黒柳禅(栃木=東京農業大)に一日の長を見せて攻め勝った。嶋田は選手をこれで引退。「最後に出た大会で最高の実績を残せて本当によかった」と高橋と涙で抱き合い、地元の応援団としきりに記念写真を撮っていた。

　来年の国民体育大会は福井県で行われる。