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[試合後会見]2017.8.30

大興奮!井上拓真VS久高寛之

 右拳の負傷が完治し1年ぶりの試合となるWBO世界スーパーフライ級9位の井上拓真(21=大橋)が30日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル60」のメインイベント、53.5s契約10回戦で日本同級2位の久高寛之(32=仲里)と対戦した。井上が圧倒して再び世界をアピールしたのか? それとも関西から乗り込んできた古豪の久高が再浮上したのか? 新旧サバイバル戦に観客の視線が注がれた。
井上がデビューからの連勝をキープ
 序盤は井上がジャブからワンツーをヒットしペースを掌握。対する久高も左フックからストレートをボディに伸ばした。ハイレベルな技術戦となったが、井上の見栄えの良さが目立った。その後も井上はジャブを軸にワンツーをヒットし、着実にポイントを重ねた。しかし、5回終了間際に久高は右ストレートを決めてチャンス作ったがゴングに阻まれた。続く回も久高はプレスをかけてワンツーを繰り出し攻勢。井上も負けじと左ボディから立て直しを図った。8回、井上は右ストレートで久高の左目上を切り裂くと連打でペースを奪い返した。終盤はお互い一歩も引かない打撃戦となり、井上が左フックを決めれば久高も右ストレートで応戦し試合終了のゴングを聞いた。3〜6ポイント差をつけた井上が激戦を制した。
久しぶりの試合で良い経験になった
 復帰戦を勝利で飾った井上は「5〜6ラウンドで倒したかったが相手のペースにズルズルと付き合ってしまった。練習で出来たことが全然出せなかった」と反省。しかし、最後の打ち合いは「ポイントで勝っているのはわかっていたが逃げたくなかった。打ち合っていて楽しかった」と笑顔を見せた。
 井上の試合を見守った大橋秀行会長は「1年ぶりの試合でベテランを相手に気持ちを見せた。来年にはバンタム級で世界を狙わせたい」と語った。
上手くいきそうでいかなかった
 一方、左目上のカットに時間を要し会見に臨んだ久高は「KOするかしか勝ちはないと思った。悔しいですが仕方ないですね」とサバサバした表情を見せた。最後に「僕の意地に井上選手も応えてくれて感謝している。2人で良い試合を作り上げた」と激戦を繰り広げた戦友に感謝の気持ちを言葉にした。次戦は11月に翁長吾央(大橋)との最強挑戦者決定戦に出場することが決まっている久高だが、傷の治りを見て出場するか決めることになりそうだ。
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