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[試合後会見]2017.5.20

名古屋で田中恒成が初防衛戦

 名古屋市内の武田テパオーシャンアリーナで20日、畑中ジム主催の「SOUL FIGHTING」が開催された。メインイベントでは、WBO世界ライトフライ級タイトルマッチが行われ、チャンピオンの田中恒成(畑中)が、挑戦者で同級1位のアンヘル・アコスタ(プエルトリコ)を迎えて初防衛戦に臨んだ。16戦全勝全KOのパーフェクトレコードを引っさげ来日した最強挑戦者のアコスタを田中がスピードとパワーでどのように攻略したのか。
田中が初防衛に成功
 試合は序盤、田中のスピードに対して、アコスタが左右のフックを強振し追いかける展開。リングを大きく周り、アコスタとの距離を冷静に測った田中は鋭いジャブで先制した。アコスタは田中のスピードあふれるフットワークにパンチは単発に終わる。4ラウンド、田中のコンビネーションが決まりアコスタがダウン。中盤、焦りの色がみえるアコスタが強引に田中の行く手を塞ぐが右ストレートをもらい迎撃は不発に終わる。終始、ペースを握った田中は左右のフックから磨き上げた右ボディを決めアコスタにダメージを与え続け判定勝ち。見事初防衛に成功した。
 試合後、田中は解説していたWBA同級王者の田口良一(ワタナベ)を呼び「田口さんとやりたいです。ぜひ年内にやらせてください」と、お願いすると「次の試合に勝ってその次は僕もぜひ、やりたい」と、田口も即答。畑中清詞会長も快諾し、残るは渡辺均会長の許可次第となった。
自信がつきました。
 改めて会見を開いた田中は「強い選手、技術もあるし心も強い選手でした。2月のアコスタの試合でこの選手は本物と感じていたし、今日やってみて改めて強い選手だと思いました。正直勝てて、自信にもなりましたね」と、試合を振り返った。「勝因は総合力、実力という意味では私が上だったと思います」と、自信を口にした。
惜敗したアコスタ
 一方、終盤粘りをみせたアコスタは「左より右が効いた、ボディも顔も。しっかりとした準備をできたし、日本に来てからも調整はうまくいっていた、しかし…」と言葉が続かない。最後に「タナカはすごく良い選手だった、そういう選手とできたことを光栄に思う」と、語った。
飯田覚士氏
 元WBA世界スーパーフライ級チャンピオンの飯田覚士氏は「熱く面白い試合でした。ただ課題も見えましたね。打たせすぎてしまうところ、このパンチは大丈夫と思った時のもらい方に改良の余地がありますね。エンターテイメントとしてはハラハラするところですがね。統一戦も実現すれば良い試合になりますよ。楽しみです」とコメント。
 
WBA同級王者の田口良一(ワタナベ)
 WBA世界ライトフライ級王者の田口良一(ワタナベ)は「凄く良い試合でした。ミニマム級から上げて成長が見られましたね。アコスタもチャンピオンクラスの実力を持っていましたね。正直、序盤は不安でしたが中盤から盛り上げて勝つ、素晴らしい内容でした。統一戦を実現させるためにも、僕も良い内容で次の防衛戦をクリアしないと。モチベーションを上げて頑張ります」と気持ちを引き締めた。

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