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[試合後談話]2017.3.12

向井寛史(六島)香港の陣!

 スーパーフライ級の地域タイトルなど3本を懸けて対戦した向井寛史(六島)と香港のスーパースター、レックス・ツォー(中国)。熱気と興奮に包まれた香港コンベンションセンター。ゴングが鳴ると即はじまった打ち合いの中で初回、向井が偶然のバッティングで左目上を負傷。早くも流血のハンデを負うこととなった。一方、レックスは地元の大声援に後押しされる中、ジャブとボディで距離を詰めて、向井をロープ際まで追い込む場面を作った。
悔しさが残る香港の陣
 「ポンサクレック戦の負傷が頭をよぎった。この流血だと試合を止められる」向井のトラウマは2011年12月の世界挑戦。今回と同様、敵地に乗り込んで迎えた大一番、初回のバッティングで負傷した向井は、1R終了のゴングを待たずして開始からたったの47秒で試合を止められ、負傷ドローで王座獲得はおろか、試合さえまともにできずにリングを降りた経験がある。
開始47秒で止められたらポンサクレック戦がよぎった
 「トレーナーと会長には、焦るな、まだ行かなくていい、と言われたんですけどね」。試合を止められたくないという気持ちが先走った。「止められるぐらいなら、と思って勝負に行ったのが、失速につながった」とペース配分をコントロール出来なかったことを悔しがった。
バッティングで狂ったペース配分
 今回の試合は向井が希望して、香港のスター選手、レックス陣営にオファーを出してそれが了承されて、開催に至ったという経緯がある。この試合が実現するまでにどれだけたくさんの関係者が尽力したかを知っているが故に起こった判断のブレ。国内のリングとの違いをタイでも経験してきたのが、裏目に出た。
レックス・ツォー(中国)
 「ジャブをしっかり踏み込んで打ってくるので、距離が長かった。パンチはそんなになかったが、ハートが強かった」とレックスの印象を話した向井は「悔しいですけど、これが今日の自分の実力」と試合を振り返った。

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