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[海外ニュース]2017.1.27

ヘビー級KOキング対決は実現するのか?

 WBC(世界ボクシング評議会)ヘビー級王者デオンタイ・ワイルダー(31=米)は2月25日、出身地に近い米国アラバマ州バーミンガムのレガシー・アリーナで5度目の防衛戦を予定しているが、既報のとおり挑戦を予定していたアンドレイ・ワウルジク(29=ポーランド)がドーピング検査で失格したため、周囲は代役探しに奔走している。そんななか前WBA(世界ボクシング協会)暫定王者ルイス・オルティス(37=キューバ/米)が対戦に名乗りを挙げている。
オルティス
 ワウルジクの失格後、代役探しに動き始めたワイルダー陣営に対し、オルティスはメディアを通じ「私がいるということを彼に伝えてほしい。私は2月25日に戦える」とアピール。37戦全勝(36KO)という驚異的な戦績のワイルダーに対し、サウスポーのオルティスも29戦27勝(23KO)2無効試合と80%近いKO率を誇る。ファンの多くが「見たい」と思う好カードであることは間違いない。
ワイルダー
 しかし、ワイルダー陣営はオルティスと対戦するつもりはないと明言している。理由は簡潔だ。「過去にドーピング違反を犯した選手とは戦わない」というのだ。ワイルダーは昨年5月にアレクサンデル・ポベトキン(露)との防衛戦を1週間後に控え、相手のドーピング違反で試合をキャンセル。そして今回も同様の事情で試合が宙に浮いている。オルティスは過去にWBAの暫定王座決定戦後に筋肉増強効果があるといわれる禁止成分が検出されたためサスペンドされたことがある。そのためワイルダー陣営はオルティスを対戦候補から除外しているのだ。こうしたかたちで好カードが実現しないことは残念だが、やはりクリーンであることが優先されるべきだという理論はもっともといえる。ワイルダーの相手は見つかるのだろうか。

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