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[試合後会見]2016.9.24

ベテラン日本王者と新鋭の激突

 全国4ヶ所で興行が行われた24日、後楽園ホールでは「DANGAN166」が開催。メインイベントでは日本ライト級タイトルマッチ、チャンピオン荒川仁人(34=ワタナベ)が同級4位塚田祐介(27=吉祥寺鉄拳8)を迎え初防衛戦に臨んだ。
荒川が強さを見せつけた
 初のタイトル戦に闘志を燃やす塚田がジャブを出しながら打ち下ろしの右ストレートで先制攻撃。しかし、サウスポー荒川は落ち着 いた表情でやり過ごすと2ラウンド、左フックを決めダウンを奪った。3ラウンド、塚田は果敢に打ち合いに出るが、またしても荒川は左フックで2度目のダウンをゲット。KOは時間の問題かと思われたが、ここから塚田が意地を見せると右アッパーで膝を揺らした。2ラウンドに偶然のバッテイングでカットし視界が遮られた荒川だったが、主導権をわたすことなく上下のコンビネーションでダメージを与えていく。最後は6ラウンド、左ストレートをボディに決めると塚田は3度目のダウン。ダウンと同時に青コーナーからタオルが舞った。
次はチャンピオンカーニバルが濃厚
 バッティングの影響で右目を冷やしながらの会見となった荒川は「セコンドに言われたことをすぐに実行に移せなかった。一発アッパーをもらい効いたが、自分のタフネスに助けられた。自分の打たれ強さを過信するところがある。倒した後に力みがあるので修正していきたい」と反省の弁が口を突いた。「ダウンを奪った左は練習してきたものなので今日の出来は半分くらい(50点)ですね」と自己採点した荒川は「もうすぐ35歳で現役を続けるためにも勝ち続けなければならない。ダメージが抜けたらまた練習を再開したい」と前を見据えた。
また頑張る
 一方、ダウンを喫しながら心が折れることなく激闘を繰り広げ、試合後には大きな拍手が送られた塚田は「荒川さんは終始、冷静に戦ってきた。倒した後でも急いでこなかった。強かったです」とチャンピオンの強さを素直に認めた。「気持ちで負けたくなかったので打ち合いにいった。応援してくれる人たちにベルトを獲ってみせたかったが残念」。「今回の試合、会長が決めてくれていろいろ動いてくれてすごく感謝している。ここのジムで良かったです」と語ると涙で頬を濡らした。「自分にはまだ伸びしろがある。これまでも負けながら成長していった。続けていっていきいつかチャンピオンになりたい」と再起の意向を示した。
「関門のトラフグ」アクセル住吉(関門JAPAN)
 この試合を観戦するために山口県下関市から上京した日本ライト級6位アクセル住吉(31=関門JAPAN)は「塚田選手の頑張りに胸を打たれた。荒川選手は左がボディ、顔面へと二重の布石になっていて詰め将棋のようなボクシングだった。何より精神的落ち着きがすごい。分かっていてももらってしまうあの左を潰さないといけない」と試合の感想を口にした。
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