五十嵐俊幸「成果を出せた」

　王座奪還を目指す元WBCフライ級9位五十嵐俊幸(31=帝拳)が10日(土)、後楽園ホールで開催される「ダイナミックグローブ」のセミファイナルに登場。スーパーフライ級8回戦でデヌア・シスヨー(タイ)と対戦した。勝ち方が問われるノンタイトル戦で五十嵐は存在感を示すことができたのか?

　五十嵐はパンチを振り回してくるデヌアの攻撃をバックステップで見切るとラウンド残り30秒、左ストレートで鮮やかなダウンを奪う絶好のスタートを切った。2ラウンド、五十嵐はゆったりとした構えから再び左ストレートを打ち抜くと2度目のダウンを奪いカウント途中でレフェリーストップが宣告された。

　約3年ぶりのKO勝利となった五十嵐は「今回は攻めの姿勢を出すことを心がけた。最後に倒したパンチは狙って打ったもの。2ラウンドだったが攻めのジャブなど練習の成果を出せたと思う。今後は一戦一戦という気持ちだが、そんなに時間があるわけでもないので、いつチャンスが来てもいいように準備だけはしています。フライ級、スーパーフライ級どちらでも行けます」と来るべき世界戦に標準を合わせる。

　一方、良いところがなく敗れたデヌアは「最後にもらったパンチは効いた。(五十嵐は)パワーが合って強い。いずれ世界王者になるだろう」としんみり語った。