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[試合後会見]2016.6.9

2年の時を経て

 9日の後楽園ホールで開催された「ダイヤモンドグローブ」のメインイベントは日本バンタム級タイトルマッチ、王者益田健太郎(33=新日本木村)が日本同級1位川口裕(29=グリーンツダ)を迎えて初防衛戦を行った。前回の対戦(益田の10回負傷判定勝ち)から2年越しとなる再戦は鋭いジャブの交換でスタートした。
勝利して長女と記念撮影
 初回、ジャブの差し合いから益田のパンチが的確にヒット。右フックでバランスを崩しペースを握った。対する川口も下がりながらジャブを打ち返し、益田は早くも左目上を腫らした。益田のジャブと、川口のタイミングの良い右ストレートがヒットし、一進一退の攻防。5ラウンド、川口はヒッティングで左目上をカット。前半終了時の公開採点は49-46、48-47と2者が益田、逆に48-47で1者が川口に付けた。中盤になると頭がぶつかる場面が増え、激しい出血となるが、川口が右ストレートをクリーンヒットさせポイントを奪い返した。両応援団の大声援が入り混じる中、最終回はお互い死力を尽くした打ち合いを見せ、ポイントをもぎ取りにいった。ジャッジに委ねられた採点は1-1に割れたが、最後は益田の手が上がり、タイトルを死守した。
勝ったが反省の弁が続いた
 益田は「序盤、相手が落ち着いたボクシングをしてきたので何を仕掛けてくるのかと思った。向こうが慎重にきたので、後半巻き返されると判断して先に仕掛けた。初回に右フックが当たってその後も狙い過ぎてしまった。試合内容には満足していないし、評価を落としたと思う。前日計量で言ったこと(この試合に勝ったら日本を卒業)は撤回します」と自身の出来に納得がいっていない様子。「会長に教えてもらったジャブがなければ危なかった。9〜10ラウンドを取らないと勝てないと言われたのでジャブを中心に軌道修正した」と勝因を上げた。今後に関してはジムに任せるとし、鹿児島県出身で初の世界王者を目指し「もっと実力を上げて世界挑戦できれば」と先を見据えた。
 益田を担当する木村日出之マネージャーは「相手はよく研究してきていた。こうなる展開になるのはある程度予想していた。後半、思っていた以上に良かったがもっと手数がほしい。ただ勝つのと負けるのとでは全く違うので良しとしたい」と安堵の表情を見せた。
タイトル獲得に執念を見せたが…
 一方、右目上を一カ所、左目上を2カ所負傷した川口は、「まぶたを切ってペースを乱してしまった。やっていて正直判定は微妙だと思った」と判定に不服はなし。「チャンピオンはもっとボクシングをしてくると思ったが前にきたので意外だった。それでも左が見えにくく、不用意にもらってしまった」と敗因を分析し、肩を落とした。今後については何も答えられないとし、治療に向かった。
採点表

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