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[公開練習]2016.5.1

見たことのない井上尚弥!?

 5月8日(日)、東京・有明コロシアムで同級1位ダビド・カルモナ(25=メキシコ)を迎え2度目の防衛戦に臨むWBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥(23=大橋)が、1日に横浜市内の所属ジムで練習を公開した。
成長の速さに驚く大橋会長
 ここまで9戦全勝(8KO)とKO率90%を誇る井上は練習前の会見で、「減量はこれまでで一番スムーズ。パワーはそのままにパンチの精度を上げることが出来たと自信を示すと、父・真吾トレーナーも「110ラウンドに及ぶスパーリングの内容は全部良かった」と珍しく手放しで息子を褒め上げた。また、大橋秀行会長も「3階級上の日本ランカーをはじめとする実力者を14オンスのグローブで倒すなど、これまで僕のボクシング人生で見たことのない光景だった。昨年より確実に力強さが増している。それ以上に110ラウンドのスパーでほとんどパンチをもらっていないことが凄い。それを披露するのが楽しみ」と言葉を弾ませた。
次世代のエースとして精悍さも増した
 WBOラテン王者のカルモナはアマチュア経験が豊富な戦績27戦20勝(8KO)2敗5分のボクサータイプ。過去、暫定を含め2度世界に挑戦しているがいずれも井上が下した相手で、最初の世界挑戦は井上がWBO王座を奪ったオマール・ナルバエス(亜)に7回TKO負け、昨年7月には井上の初防衛戦の挑戦者ワルリト・パレナス(比)と暫定王座を争い引き分けている。
抉るようなボディアッパー
 ナルバエス、パレナスともに2回KOで切って落としている井上にとっては格下の相手となるが、技巧派なだけに「強引に行った時のカウンターに気をつけたい」と大橋会長、「油断せずに注意したい」と真吾トレーナーが話すように隙を作らずにペースを掴むことが第一。井上自身もボクサータイプの相手を踏まえ、「ディフェンスを意識しつつ今回は自分から仕掛ける」と隙は微塵もなし。その上で「いろいろとやりたいことがある。自分の引き出しを全て出したい。今までに見せたことのない井上を見せる」と語り、精悍さを増した顔に笑みを浮かべた。
左で勝負をつけると井上
 真吾トレーナーとのミット打ちでは、少ない体重移動から力強いワンツー、さらに強烈な左ボディ、腹を抉るような左右のアッパーを披露。完成度の高さを感じさせた井上は最後に、熱海での走り込み合宿に加え、「悔いなく練習をするという意識の変化がここまでの成長に繋がっている」とし、ビッグマッチをアピールするためにも今回も圧倒的に勝つと誓った。
どこまで強くなるのか!

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