11/28 木村がゲバラに挑戦

　WBC世界ライトフライ級3位の木村悠(31=帝拳)が11月28日、宮城県仙台市のゼビオアリーナ仙台で同級王者ペドロ・ゲバラ(26=メキシコ)に挑戦することが決定した。「エキサイトマッチスペシャル」として生中継するWOWOWが25日に都内で発表したもので、ゲバラ対木村は「TOUCH! WOWOW2015」のイベントの一環として行われ、午後5時15分から7時45分までWOWOWプライムで無料放送される。

　木村はイベントのメインMCを務める石丸幹二さん、内田恭子さん、さらにジャン・ケン・ジョニーさんやMay J.さんと一緒に登壇しても、臆した様子はなかった。7年間、9時から5時まで通信機器関連の営業職として勤務してきた経験が、こうした場でも生きているのかもしれない。

マイクを向けられた木村は「ゲバラは八重樫(東)戦を見たが、攻防のバランスのとれた強い選手だと思う。しっかり準備をして臨みたい。エキサイトマッチは中学時代からの憧れだったのでワクワクしている。必ず(ベルトを)取る」と、ときには笑顔を浮かべながら話した。

　合同会見終了後の囲み取材でも木村は真摯な態度を崩さず、一問一問に丁寧に答えていった。「(アマ時代の)同期の五十嵐(俊幸)や八重樫が世界王者になっているので、ようやく(チャンスが来た)という感じ。ゲバラは日本人にはないタイミングでパンチを打ってくるので、自分のペースに持ち込むために先手をとって流れをつくりたい」と、大まかな戦い方のプランも披露した。試合地の仙台では高校3年の国体で1回戦敗退という苦い思い出があるだけに「リベンジしたい」と話した。そして「苦労した分、勝ったときの喜びは大きい。次の試合で人生を変えたい。チャンピオンになってみないと分からない部分があるが、違うスタートがきれると思う」とも。プロデビューから足掛け10年、遠回りしたすえの大舞台となるだけに、並々ならぬ意気込みと決意が感じられる。20戦17勝(3KO)2敗1分。

　王者のゲバラは昨年12月、八重樫を7回に左ボディブロー一発でKOして王座を獲得し、今年に入って2度の防衛を重ねている万能型の強打者で、戦績は28戦26勝(17KO)1敗1分。

　なお、前座には木村のジムメートでもある元世界2階級制覇王者の粟生隆寛、元WBC世界フライ級王者の五十嵐、さらに元東洋太平洋バンタム級王者の岩佐亮佑(セレス)が出場する予定になっている。いずれも相手は未定。