激闘!久永vs藤原

　2013年に日本タイトルに挑戦した経験がある日本Sバンタム級13位・久永志則(29=角海老宝石)が、3月のKO負け以来のリングに上がった4日の後楽園ホール。この日迎えた再起戦の相手は元日本ランカー、藤原陽介(28=ドリーム)。
　はたして、久永がランカーの意地を見せて再浮上するのか…。それとも、これが1年2か月ぶりの試合となる藤原が金星を挙げるのか…。勝敗の行方に視線が注がれた。

　この日の藤原は初回からボディに的を絞り、ロープに詰めては連打でダメージを与えポイントをゲット。ガードが空いたところに右ストレートも決めて試合を優勢に進めた。4回に偶然のバッテイングで左前頭部をカットした藤原だが、手数を増やし攻勢をアピールし続けた。終始、試合のペースを握っていた藤原が判定をものにし、2連敗から脱出するとともに約4年ぶりとなる日本ランキング返り咲きを濃厚とした。

　殊勲の藤原だったが、勝利の嬉しさより先に「疲れましたねぇ」と口にし、激闘を物語った。「途中、ボディで崩せるかなと思ったが、相手の気持ちが強く、パンチも最後まで生きていたので気は抜けなかった」と試合を振り返った。4年ぶりのランキング入り濃厚に「そんなに経っていたんですね」と笑ってみせたが、ランカー撃破を尋ねると「やっぱり嬉しいですね」と勝利の味を噛みしめていた。

　左をもっと出せるようにと課題を挙げた藤原。今後は上位ランカーを対戦していきたいと早くも次戦に目を向けていた。このところ連続して日本ランカー誕生、日本ランカーをKOで勝利と躍進が続くドリームジム。今後の活躍にも注目していきたい。