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[一夜明け会見]2015.6.11

世界を目指す3選手

 昨日、後楽園ホールで開催されたガッツファイティング「ダブル世界前哨戦」に勝利したOPBF東洋太平洋Sバンタム級王者・和氣慎吾(27=古口)、前OPBFフェザー級王者・天笠尚(28=山上)、そしてOPBF女子Sバンタム級王座決定戦でタイトル獲得に成功した高野人母美(27=協栄)の3選手が一夜明けた11日、都内の協栄ジムで会見を開いた。
一夜明け会見
 会見の冒頭、協栄ジム金平桂一郎プロモーターは3選手の今後について口を開いた。まず、3位マイク・タワッチャイ(タイ)とのIBF世界Sバンタム級指名挑戦者決定戦をほぼフルマークの判定で制した和氣については、来日したIBFスーパーバイザーが「決定戦にふさわしい試合だった」と述べたと明かし、今朝のメールで7月18日に米国テキサスでV2を行うIBF王者カール・フランプトン(英)と60日後の9月28日以降に交渉を進めるよう指示されたと伝えた。これにより和氣は年内の世界挑戦がほぼ確定となった。
 天笠については、「半年ぶりの再起戦で引き出しの多彩をみせた。ダウンも奪ったし素晴らしい内容だった。今後、フェザー級で世界戦の準備を進めたい」とし、プロ9戦目でタイトルを一発獲りした高野については、「協栄ジムとして嬉しい。まずは防衛戦を行うことになるが、トレーナーと相談して適性階級での世界を模索したい」と期待した。
天笠と和氣
 拳の痛みと体の披露を抜くため2週間ほど休養を取るとした和氣は、世界戦まで責任感と使命感を持って、1日も無駄のない日々を送りたいと話し、今月末からタイでフィジカル強化のキャンプを行うと明かした。金平氏は日本開催に意欲的だが、本人は「どこでも構わない。例え全勝のフランプトンが相手でも圧倒して勝つことを目標に掲げたい」と言葉を強めた。
天笠と高野も世界を意識
 バッティングにより右目を塞がれた天笠は、「再起戦ということでKOを意識しすぎた。距離が近くなり負わなくていい怪我を負ってしまった」と反省したが、世界再挑戦に向け「自分のボクシングを完成させ挑みたい」と更なるレベルアップを誓った。
 今回、2階級上げての挑戦となった高野は、「ジャブで距離をキープし、リーチを活かすボクシングが出来たが、体重が増えた分、スピードが落ちてしまった。世界は元々のSフライ級で挑戦したい。中途半端な気持ちを捨て、責任感を持って前進したい」と世界に向けて抱負を語った。
 まずは自らの力でチャンスを掴んだ和氣が世界へと飛び立つが、天笠、高野も早ければ年内挑戦の可能性も出てきた。和氣の日本開催と合わせ、金平プロモーターの手腕に期待したい。

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