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[試合後談話]2015.6.10

天笠尚の再起戦

 昨年の大晦日にWBA・WBO世界スーパーバンタム級王者のギジェルモ・リゴンドー(キューバ/米)に挑んで善戦した天笠尚(山上)が10日、フェザー級IBFパンパシフィック王者で12勝(5KO)3敗のパトムシット・パトムポン(タイ)を相手に後楽園ホールで再起戦を行った。
顔を腫らす天笠
 サウスポーのパトムシットを相手に天笠は、5ラウンドに左ボディでダウンを奪ったが、パトムシットのワンツーをモロに受けるなどペースを掴みきれなかった。バッティングで序盤から赤らみはじめた右目横は最終ラウンドにはリングサイドからも確認できるほど腫れ上がっていた。それでも、技巧派ボクサーを相手に大差判定勝利。ジャッジ三者ともに天笠を支持した。
パトムシット・パトムポン
 敗れはしたが試合内容には満足した様子のパトムシットは「練習で痛めていたボディにパンチを受けたので効いた」とダウンシーンを振り返った。「左が強かった。スピードもあって強い選手だった。背が高い選手と初めて対戦したのでやりにくかった」と天笠を称えて会見を終えた。
天笠尚の挑戦は続く
 「試合中に倒すかポイントアウトするかを迷ってしまった」と切り出した天笠は「相手は予想通り曲者だった。相手が低くきたので、もう少し起こしたかった。ボディも少し効いてしまった」とパトムシット戦を振り返った。「再起するにあたってプレッシャーは少なからずあった。ダウンを奪ったパンチは手ごたえがあったがもう少し山場を作りたかった」と反省の弁が口をついた。
ダウンシーン
「この試合が世界前哨戦とは思っていない。そう簡単に世界戦ができるとは思っていない。再起するにあたっての第一歩だと思っています。日本人の名のある選手または世界ランカーとやりたい。とにかく強い選手とやりたい」と次戦に気持ちを切り替えた。
再起戦の勝利に及第点
 控室で天笠のグローブを外した内田洋二トレーナーは「バックステップでかわしてカウンターを取る作戦だった。出来たところもあったが、頭からこられたのでやり辛かった」と試合を振り返った。

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