打倒長谷川狙うガルシア

　元世界2階級制覇王者、長谷川穂積(34=真正)が5月9日、神戸市立体育館で12ヵ月半ぶりのリングに上がることになったが、選んだ相手は極めて危険度の高い強打者だ。WBC世界スーパーバンタム級9位にランクされるオラシオ・ガルシア(メキシコ)は、29戦全勝(21KO)のレコードを誇る24歳。メキシコのボクシング関係者やファンは「長谷川は選ぶ相手を間違った」と話している。

　ガルシアは90年6月27日、メキシコのグアダラハラ生まれの24歳。08年に18歳でプロデビュー後、WBCユース王座や米大陸王座を獲得している。世界トップ級との対戦こそないが、フェルナンド・ルマカド(比)やヨナタン・ペレス(コロンビア)といった二線級を確実に退けるなど6連続KOと勢いを増している。ニックネームは「ビオレント(乱暴者、破壊者)」。身長は168センチ、リーチ165センチと体格的には長谷川と変わらない。メキシコの関係者やファンの多くは「経験では長谷川が勝るが、若さと勢いはガルシアが上。 ガルシアが後半でKO勝ちを収めるだろう」とみている。