プエルタは最高布陣で来日

　WBC世界スーパーフェザー級王者、三浦隆司(帝拳)に挑戦するランキング1位のエドガル・プエルタ(メキシコ)が17日、チーフトレーナーのロムロ・キラルデJr.(43)とマネージャー兼トレーナーのロベルト・キラルデ(40)と共に都内で練習を公開した。

　順調に調整を続けているというプエルタは、シャドー、ミット打ちを公開した後、サンドバッグを相手に軽く汗を流すと、縄跳びでこの日の公開練習を締めくくった。

　「前に出て戦うボクシングが好きだが、相手の出方を見て、リングを回るか前に出るかを決める」と、ボクサーファイターを自負するプエルタは、22日に迎える世界初挑戦に向けて120ラウンドのスパーリングを消化してきた。サウスポーに対する苦手意識はないという、メキシコから送られてきた指名挑戦者だが、この試合を中継するWOWOWエキサイトマッチの解説者、ジョー小泉氏は、23戦(19KO)4敗(1KO)1分という戦績に注目した。「メキシコには不敗神話があって、ホープと呼ばれる選手は世界挑戦まで負けないことを良しとする傾向にある。プエルタはKO率は高いが、4敗しているので、ホープではない」と、返して言えば「メキシコの叩き上げボクサー」経験豊富で、ハングリーな選手といえる。

　16歳で結婚したプエルタは現在、一男一女の子宝にも恵まれているが、胸には母親のサンドラ・ルースさんの名前と5歳で亡くなった最初のお嬢さんの名前をタトゥーで刻み込んでいる。温室育ちの選手とは一線を置く、怖さを秘めた選手だ。加えて、トレーナー陣にも注目したい。キャリア晩年のビッグスター、フリオ・セサル・チャベス・シニア(メキシコ)のトレーナーを務めたロムロ・キラルデ・シニアの二人の息子達が、トレーナーを務めている。

　前出の小泉氏は「噛み合ってガチンコの打ち合いになる」と予測する。幼少期にアメリカに渡り、アマチュアデビューし、メキシコに戻ってプロのキャリアを積んできたプエルタ。22日、横浜国際プールでの一戦に注目したい。