長谷川穂積、公開練習

　25日夜、最終の新幹線で神戸から上京した長谷川穂積(真正)は、移動の疲れも見せず、モンティエルとの決戦に向け26日、都内の帝拳ジムで公開練習を行った。
　公開練習に先立ち、長谷川穂積&真正ジム山下会長が記者の質問に答えた。

　まず、現在のコンディションについて長谷川は「調整は完璧。今まで以上に最高。減量中でこれだけ動けたのは始めて。一番厳しい今、こうして動けるのは妻の料理のお陰かな」と減量も順調に進み、絶好調をアピール。モンティエルの印象を聞かれ「頭が良く、オフェンス、ディフェンスが凄く良い選手。強いと思います。でもモンティエルの強さが、俺の更なる強さを引き出すと思う」と素直にモンティエルの強さを評価すると、山下会長も「バランス良くまとまっているボクサー。頭の中で色々と作戦は考えている」とモンティエル戦に秘策ありを匂わせた。
　試合展開を聞かれた長谷川は「殴られず殴るのが一番だが、最後に自分の手が上がっていれば良い。流れの中でKOを狙えれば良いかな」と勝つ事が重要と話し、KOは意識していないと語った。モンティエルの「経験は私の方が上回っている」との発言に長谷川は「俺が上回っているのは"家族愛"かな(笑。スピードでは俺が上回っている」と記者を笑わせる一幕もあった。最後に決戦に向け「最高のコンディション最高の試合をして必ず勝ちます!!応援お願いします」とファンにメッセージを送った。

　公開練習ではシャドーで軽く汗を流し、公開練習恒例となっている山下会長との2Rスパーを行った。1Rこそ山下会長が体格を活かし前に出るも、長谷川は前後左右に動き、山下会長に的を絞らせない速い動きを観せ、2Rは逆に長谷川がプレスを掛け山下会長を下がらせ、ラスト10秒では長谷川得意の高速ラッシュで山下会長は防戦一方になっていた。

　終了のゴングと同時に右ボディがクリーンヒットし、崩れ落ちる山下会長であったが、これは山下会長と長谷川が集まった記者達へのサービス。その後はパンチングボール、サンドバックバックと行い、常に素早い動きと安定感抜群のボディバランスで記者達から感嘆の溜息を漏らさせていた。その後、4R休む事無くロープを飛び、長谷川は1時間ミッチリと汗を流し、モンティエル戦に向け死角無しと言ったところを印象付けた。また、30日は山下会長48歳の誕生日であり、長谷川は統一王座という最高のプレゼントを贈りたいところだ。

　WBC・WBO世界バンタム級王座統一戦と銘打たれる日本ボクシング史上最大のビックマッチ、長谷川穂積は統一王者となり、両肩から世界最強の証を掛ける事が出来るのか…。決戦まであと4日!!