開始早々、積極的に手を出したのはジョイスだったが、パンチが鈍速でヨカのブロッキングを崩すにはなかなかいたらない。その隙間を縫ったヨカのストレートやフックが的確性で上回り、初回の採点は、2者がヨカで1者がジョイス。2回に入ると、ヨカも少しずつ先手を取り始めたが、積極性ではジョイスが上。だがこの回は満場一致でヨカが支持される内容となった。3回も大きく展開は変わらなかったが、ジョイスの積極性がこれまで以上に際立ち、採点でも2者がジョイスを支持。最重量級ながら、ほぼ見せ場のない五輪最終試合は29対28、28対29、29対28のスプリット判定でヨカに軍配。女子ライト級を制した恋人のエステル・モッセリー (フランス) とダブルで金メダルをフランスに持ち帰った。「6歳から費やした人生が報われた瞬間だ」と歓喜したヨカは、メダルの感謝を特に捧げたい相手として、昨年にヘリコプター事故で急死した強豪アレクシス・バスティン(フランス)の名を挙げた。