第84回全日本選手権
開催日:2014/11/19〜2014/11/23
場所:田辺スポーツパーク体育館(和歌山)
詳細:
[決勝戦レポート]
2連覇中の柏崎刀翔(自体校)が不在のライトフライ級を制したのは、大学の後輩となる坪井智也(日本大)。1年生ながら、試合中の表情や戦いぶりはふてぶてしくて頼もしい。対する国体王者の京口紘人(大阪商業大)は、試合前から左肩を痛めながらもフックを主体に健闘。ただ、その隙間から坪井の右をよく浴びてしまった。
フライ級では、田中亮明(駒澤大)がリードを当てて林田翔太(駒澤大)を手こずらせたが、それ以上は付け入らせなかった林田に勝つには及ばず。一方で林田も決め手には欠いていた。
バンタム級では藤田健児(拓殖大)が小林将也(日本大)に、次々と攻撃のパターンを変えて技巧のデモンストレーション。忙しく動く藤田にとって、足を止めての乱打戦に持ち込みたい小林は、噛み合いがよさそうだった。
ライト級は、好カードに初回からアクシデント。成松大介(自体校)と木本盛宝(日本大)はバッティングで同時にカットし、1ラウンドに満たない攻防を採点へ。エンジンがかかる前の成松を木本がよく攻めていたこともあって、2-1と割れたのも頷ける内容で成松だった。
ライトウェルター級では川内将嗣(自体校)が、骨を切らせて肉を断つような前進をする齋藤一貴(東農大)に決定打を与えさせず。東農大はこの負けで、久々に全日本王者ゼロの年となった。
ウェルター級では鈴木康弘(自体校)が国体の主役だった佐藤龍士(自体校)をいつもどおりに封じ抜いたが、じわじわと流れが傾く展開もこれまでどおり。佐藤も追い足の位置取りなどに成長を見せていた。
ミドル級は公式戦こそ1勝1敗ながら、選考会を含めると手合わせの多い高橋諒(拓殖大)と濱崎良太(自体校)の対決。体格のアドバンテージをあえて封印し、「接近戦を試してみた」という濱崎に高橋は先手を取り続けて押しきった。
ライトヘビー級では但馬ミツロ(中央大)が中村幸太郎(東洋大)を2回でしとめた。但馬は久々に復活したこの階級では群を抜いており、「プロのヘビー級クラスともスパーリングをしている」と語っている。
大会の優秀選手賞には鈴木、技能賞には林田、敢闘賞には藤田、最優秀選手賞には川内が選ばれた。
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